【Excel】エクセルで平方根を求める方法|SQRT関数と計算式の使い方(平方和)
エクセルで面積から一辺の長さを出したいときや、距離・標準偏差・平方和を計算したいときには、平方根を求める場面があります。
平方根は難しそうに見えますが、ExcelではSQRT関数を使えば正の数の平方根をすぐに表示できます。
また、セル参照を使った数式にしておけば、元の数値を変更したときにも結果が自動で更新されるため、手計算よりも確認しやすくなります。
平方根の基本式は √数値 です。
Excelでは =SQRT(数値) または =数値^(1/2) と入力します。
この記事では、SQRT関数の基本操作、計算式による求め方、平方和との関係、エラー時の対処まで順番に確認していきましょう。
エクセルで平方根を求めるSQRT関数の入力方法
それではまず、SQRT関数を使ってセル内の数値から平方根を求める操作について解説していきます。
| 番号 | A列 元の数値 | B列 平方根 |
|---|---|---|
| 1 | 25 | 5 |
| 2 | 81 | 9 |
| 3 | 144 | 12 |
1行目には見出しを入力し、2行目以降に計算対象の数値を配置する構成です。
SQRTは square root を表す関数名です。
引数に指定した正の数またはゼロの平方根を返します。
SQRT関数の基本構文
SQRT関数の構文は =SQRT(数値) です。
数値の部分には直接数値を入力する方法と、数値が入ったセル番地を指定する方法があります。
たとえば25の平方根だけを確認したい場合は、結果を表示したいセルに =SQRT(25) と入力します。
Enterキーを押すと、25を二乗したときに元の数になる値として5が表示されます。
平方根は、同じ数を2回掛けた結果から元の数を探す考え方です。
25の平方根は5です。
5×5=25となるためです。
一方で数学では25の平方根として5とマイナス5を考えることがありますが、ExcelのSQRT関数が返すのはゼロ以上の主平方根だけです。
つまり =SQRT(25) の結果は5になり、マイナス5は表示されません。
正負の両方を必要とする計算では、SQRT関数の結果にマイナス記号を付けた式も別途用意するとよいでしょう。
たとえば負の解を表示したい場合は =-SQRT(25) と入力します。
【操作のポイント】関数名は半角英字で入力し、引数は必ず丸かっこ内に指定します。
セル参照で複数の平方根を計算する手順
続いては、セル参照を使って複数行の平方根をまとめて計算する手順を確認していきます。
B2セルに =SQRT(A2) と入力してください。

この式は、A2セルにある25を対象にして平方根を計算するという意味です。
Enterキーを押すとB2には5が表示されます。
次にB2セル右下の小さな四角形であるフィルハンドルを、B4セルまで下へドラッグします。
数式は相対参照としてコピーされるため、B3には =SQRT(A3)、B4には =SQRT(A4) が自動入力されます。
入力する数式は先頭セルのB2だけでよく、以降はオートフィルで展開できます。
大量のデータを扱う場合も、数式を1行ずつ打ち直す必要はありません。
数値が変更されれば対応する平方根も更新されるので、測定値や集計値を修正する作業にも向いています。
結果の桁数が長い場合は、ホームタブの小数点以下の表示桁数を減らすボタンで見やすく整えましょう。
ただし表示桁数を減らしても、セル内部ではより細かい値が保持されていることがあります。
【操作のポイント】先頭セルの数式は =SQRT(A2) とし、データの開始行に合わせて参照先を決めます。
関数の挿入からSQRTを選ぶ方法
関数名を覚えにくい場合は、数式バー付近のfxボタンから関数を挿入する方法も便利です。
まず結果を入れるB2セルを選択し、数式バー左側にあるfxをクリックします。
関数の挿入ダイアログが開いたら、関数の検索欄にSQRTと入力して検索します。

一覧に表示されたSQRTを選び、OKをクリックすると関数の引数画面が開きます。
数値欄にA2セルを指定してOKを押せば、B2セルへ =SQRT(A2) が入力されます。
数式の候補や引数の説明が画面に表示されるため、関数のつづりや丸かっこの位置に不安がある場合に役立つ方法です。
特に初めて関数を利用する場合は、直接入力と関数の挿入を両方試すと、式の仕組みを理解しやすくなります。
入力後は、数式バーをクリックして参照先が意図どおりA2になっているかを確認しましょう。
【操作のポイント】fxから入力しても、完成する数式は直接入力した場合と同じです。
計算式で平方根を求める方法
続いては、SQRT関数を使わずに演算子を利用して平方根を計算する方法を確認していきます。
| 番号 | A列 元の数値 | B列 計算式 | C列 結果 |
|---|---|---|---|
| 1 | 49 | =A2^(1/2) | 7 |
| 2 | 100 | =A3^(1/2) | 10 |
| 3 | 225 | =A4^(1/2) | 15 |
べき乗を表す記号を利用すると、平方根を数式の一部として組み込みやすくなります。
平方根は2分の1乗と同じ意味です。
=A2^(1/2) はA2セルの平方根を求める式です。
べき乗演算子を使う数式

Excelではキャレット記号 ^ を使うと、べき乗を計算できます。
A2セルの平方根をC2セルに表示する場合は、=A2^(1/2) と入力します。
この式の1/2は小数の0.5と同じため、=A2^0.5 と書いても結果は同じです。
ただし、平方根であることを見た目から判断しやすいのは =A2^(1/2) の書き方でしょう。
べき乗を使う方法は、立方根や4乗根を同じ考え方で作れる点にも特徴があります。
たとえば立方根は =A2^(1/3)、4乗根は =A2^(1/4) と入力できます。
SQRT関数は平方根専用ですが、べき乗演算子は根号の次数を変えられるため、より広い計算に対応できます。
ただし括弧を省略して =A2^1/2 と入力すると、A2の1乗を2で割る計算と解釈される可能性があります。
分数の指数は必ず括弧で囲む習慣を付けましょう。
【操作のポイント】指数が分数になるときは、1/2の全体を丸かっこで囲みます。
SQRT関数と計算式の使い分け

平方根だけをわかりやすく計算したいなら、SQRT関数が適しています。
=SQRT(A2) は、数式を見た人が平方根の処理だとすぐに理解しやすい表記です。
一方で、平方根を含む複雑な式では、べき乗を使ったほうが式のまとまりを保ちやすい場合があります。
たとえばA2とB2の二乗和の平方根は、=SQRT(A2^2+B2^2) と書けます。
同じ結果は =(A2^2+B2^2)^(1/2) でも求められます。
業務用の表では、後から見直す人が理解しやすいかどうかで書き方を選ぶことが大切です。
計算内容が単純ならSQRT関数、さまざまな乗根を扱うならべき乗演算子という考え方にすると選びやすくなります。
どちらの方法でも数値の精度は通常十分ですが、表示形式による見え方は確認してください。
【操作のポイント】数式を共有する表では、用途が伝わりやすいSQRT関数を優先すると安心です。
オートフィルと絶対参照の注意点
平方根の式を下方向へコピーするときは、相対参照と絶対参照の違いも意識しましょう。
=SQRT(A2) を下へコピーすると、参照先はA3、A4と自動的に変わります。
各行の元データからそれぞれ平方根を求める通常の表では、この相対参照が適切です。
一方で、同じ固定値をすべての行で利用する場合は、参照先を $A$2 のように固定します。
たとえば各行の値をA2セルの基準値で割ってから平方根を求めるなら、=SQRT(B2/$A$2) のように入力します。
ドル記号を付けた参照は、オートフィルしても列や行が移動しません。
数式をコピーした後に結果が不自然になった場合は、数式バーで参照セルがずれていないか確認することが近道です。
【操作のポイント】行ごとに異なる数値を参照するならA2、固定の基準値なら $A$2 を使います。
平方和から平方根を求める計算
続いては、複数の値を二乗して合計した平方和から平方根を求める計算を確認していきます。
| 番号 | A列 横の値 | B列 縦の値 | C列 二乗和 | D列 平方根 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 3 | 4 | 25 | 5 |
| 2 | 5 | 12 | 169 | 13 |
| 3 | 8 | 15 | 289 | 17 |
距離の計算やばらつきの計算では、平方和と平方根を続けて使うことがあります。
二つの値AとBの二乗和は A^2+B^2 です。
その平方根は √(A^2+B^2) です。
二つの数値の二乗和を計算する数式
二つの数値を二乗して足し合わせるには、=A2^2+B2^2 と入力します。
サンプル表ではC2セルにこの式を入力すると、3の二乗である9と4の二乗である16が加算され、25になります。
二乗は ^2 と書くため、セルの値そのものを二回掛ける =A2*A2 と同じ結果です。
しかし二乗であることを見やすく示すには、=A2^2+B2^2 のように指数を使う表記が便利です。
データが三つ以上ある場合も、=A2^2+B2^2+C2^2 のように項目を追加できます。
ただしC列にすでに計算結果を置く場合は、参照範囲が重ならないように列の位置を調整してください。
二乗和は単に値を足した合計とは異なります。
先に各値を二乗する理由は、正負の値を含むデータでも大きさを扱いやすくするためです。
【操作のポイント】二乗和では、足し算をする前に各セルへ ^2 を付けます。
SQRT関数で二乗和の平方根を出す手順
二乗和の平方根を一つのセルで求めるなら、D2セルに =SQRT(A2^2+B2^2) と入力します。
この式では、A2とB2をそれぞれ二乗して合計した後、その合計値の平方根を求めます。
3と4の場合は二乗和が25となり、その平方根は5です。
この考え方は直角三角形の斜辺の長さを求める計算にも利用できます。
なおExcelには二乗和の平方根を直接求めるSQRT関数以外の方法もありますが、式の意味を確認しやすい点ではこの書き方が基本になります。
複数セルの二乗和を使う式では、SQRTの丸かっこ内に計算全体を入れることが重要です。
【操作のポイント】=SQRT(A2^2+B2^2) をD2へ入力し、フィルハンドルで下方向へコピーします。
SUMSQ関数を使う二乗和の計算
二乗する数値が多い場合は、SUMSQ関数を使うと数式を短くできます。
SUMSQ関数は、指定した数値またはセル範囲をそれぞれ二乗してから合計する関数です。
A2からC2までの二乗和は、=SUMSQ(A2:C2) と入力して求められます。
その平方根を出すなら、=SQRT(SUMSQ(A2:C2)) と入力します。
SUMSQは二乗和、SQRTは平方根という役割で組み合わせると覚えると分かりやすいでしょう。
横方向のデータだけでなく、A2からA10のような縦方向の範囲にも使えます。
たとえば複数の測定値を基にした長さや大きさを計算する場合、個別に ^2 を何度も書くより式を保守しやすくなります。
空白セルは通常の計算では0として扱われますが、文字列やエラーが混在する表では結果を確認してください。
【操作のポイント】範囲の二乗和は =SUMSQ(A2:C2)、その平方根は =SQRT(SUMSQ(A2:C2)) で求めます。
負の数とエラー表示への対処
続いては、平方根の計算でエラーが表示される原因と対処を確認していきます。
| 番号 | A列 入力値 | B列 SQRTの結果 | 確認内容 |
|---|---|---|---|
| 1 | 16 | 4 | 正常 |
| 2 | 0 | 0 | 正常 |
| 3 | -16 | #NUM! | 負の数 |
負の数をそのままSQRT関数へ渡すと、実数の範囲では平方根を求められないためエラーになります。
=SQRT(-16) の結果は #NUM! です。
ゼロは平方根を求められるため =SQRT(0) の結果は0です。
#NUM!エラーが表示される理由
SQRT関数で最もよく見かけるのが #NUM! エラーです。
これは、引数に負の数を指定した場合に表示されます。
たとえばA2セルがマイナス16なら、=SQRT(A2) は #NUM! になります。
実数の範囲では、二乗して負の数になる値は存在しないためです。
このエラーは関数の故障ではなく、入力値と計算の条件が合っていないことを知らせる表示です。
まずは参照元のセルにマイナス記号が付いていないか、計算途中で負の値になっていないかを確認しましょう。
売上差額や増減率など、負の値が自然に発生するデータを扱うときは特に注意が必要です。
【操作のポイント】#NUM! が出たら、SQRT関数の引数が負の数になっていないかを確認します。
ABS関数で絶対値を使う方法
数値の符号を除いた大きさの平方根が必要な場合は、ABS関数を組み合わせます。
A2セルにマイナス16が入っているとき、=SQRT(ABS(A2)) と入力すると4が返ります。
ABS関数は絶対値を返すため、ABS(-16) は16になります。
その後にSQRT関数で平方根を求める流れです。
ABS関数はエラーを隠すためではなく、符号を無視する計算目的がある場合に使うものです。
本来は負にならないはずの面積や距離が負になっている場合、ABSで処理する前に元データや計算ロジックを見直す必要があります。
用途に応じて、負の値を許容するのか、入力ミスとして扱うのかを決めましょう。
【操作のポイント】符号を除いた値が必要な場合だけ =SQRT(ABS(A2)) を使用します。
IFERROR関数で表示を整える方法
表の見た目を整えたい場合は、IFERROR関数でエラー時の表示を指定できます。
たとえば =IFERROR(SQRT(A2),””) と入力すると、平方根を計算できないときは空白を表示します。
エラーの理由を表示したい場合は、=IFERROR(SQRT(A2),”負の数を確認”) のように文字列を入れる方法もあります。
ただしIFERRORを使うと、本来確認すべき入力ミスまで見えにくくなる場合があります。
作成途中の計算表ではエラーをそのまま表示して原因を調べ、完成後の閲覧用シートで表示を整える使い分けが実用的です。
また、空白セルを参照する式では0として計算されることがあるため、未入力時に空白のままにしたいならIF関数も組み合わせます。
例として =IF(A2=””,””,SQRT(A2)) とすれば、A2が空白の場合は結果セルも空白になります。
【操作のポイント】エラー表示を置き換える前に、負の値になった原因を確認することが大切です。
平方根の表示形式と計算精度
続いては、平方根の小数表示、丸め処理、計算精度を確認していきます。
| 番号 | A列 元の数値 | B列 平方根の実値 | C列 小数第2位表示 |
|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 1.414213562 | 1.41 |
| 2 | 3 | 1.732050808 | 1.73 |
| 3 | 10 | 3.16227766 | 3.16 |
2や3の平方根のように割り切れない値では、小数点以下が長く続きます。
セルの表示桁数と、Excel内部で計算に使う数値の桁数は同じとは限りません。
見た目を丸めても、元の数式の精度が直ちに失われるわけではありません。
小数点以下の表示桁数を変更する操作
平方根の結果を見やすくするには、ホームタブの小数点以下の表示桁数を減らすボタンまたは増やすボタンを使います。
結果セルを選択してから操作すると、セル内の値そのものではなく表示形式だけを変更できます。
たとえば1.414213562を小数第2位まで表示すると、画面上では1.41と見えます。
この状態で後続の数式がB2セルを参照しても、多くの場合は内部に保持されたより細かい数値を使って計算されます。
報告書や一覧表では桁数をそろえると読みやすくなりますが、必要な精度に応じて決めることが重要です。
測定値を扱う場合は、測定機器の精度より細かい桁を表示しすぎない配慮も必要でしょう。
【操作のポイント】表示だけを整えるなら、ホームタブの小数点以下の表示桁数を変更します。
ROUND関数で計算結果を丸める方法
後続の計算にも丸めた値を使いたいときは、ROUND関数を利用します。
A2セルの平方根を小数第2位に丸める数式は、=ROUND(SQRT(A2),2) です。
最後の2は、小数点以下を2桁残す指定になります。
小数第1位までなら1、整数なら0、十の位まで丸めるならマイナス1を指定します。
表示形式の変更は見た目だけ、ROUND関数は数式の結果そのものを丸める処理です。
合計値や判定値に影響する計算では、この違いを理解しておく必要があります。
途中の段階で何度も丸めると誤差が積み重なることがあるため、可能なら最終結果に近い段階で丸めるとよいでしょう。
【操作のポイント】計算にも丸めた値を使う場合は =ROUND(SQRT(A2),2) のように指定します。
数値の表示が予想と異なる場合の確認
平方根の計算結果が予想と違うように見えるときは、セルの書式設定を確認してください。
パーセント表示や日付表示が設定されていると、数値として正しく計算されていても見え方が変わります。
対象セルを選択し、ホームタブの表示形式を標準または数値に戻すと確認しやすくなります。
また、元の値が文字列として入力されていると、計算でエラーになる場合があります。
セルの左上に緑色の三角形があるときは、数値が文字列として保存されている可能性があります。
数値へ変換した後、SQRT関数を再入力して結果を確認しましょう。
小数点と桁区切り記号の設定は地域設定にも影響されるため、外部データを貼り付けた場合は形式の確認が欠かせません。
【操作のポイント】結果が不自然なときは、数式だけでなくセルの表示形式と元データの種類も確認します。
まとめ エクセルで平方和と平方根を求める方法
エクセルで平方根を求める基本は、=SQRT(A2) のようにSQRT関数を使う方法です。
セル参照で数式を作成し、フィルハンドルでオートフィルすれば、複数のデータを効率よく処理できます。
平方根は =A2^(1/2) のような計算式でも求められ、立方根などへ応用したいときにも役立ちます。
二つ以上の数値の二乗和から平方根を出す場合は、=SQRT(A2^2+B2^2) や =SQRT(SUMSQ(A2:C2)) を利用しましょう。
負の数をSQRT関数に渡すと #NUM! になるため、エラーを消す前に負の値になった理由を確認することが大切です。
小数点以下の表示を整えるだけなら表示形式を変更し、計算結果自体を丸めるならROUND関数を使い分けます。
平方根、二乗、平方和の関係を理解しておくと、距離計算、統計処理、測定データの集計などでExcelの数式をより正確に扱えるようになります。