Excelで新しいブックを作成するたびにフォントを変更していると、入力作業や表の整形に余計な時間がかかります。

初期設定のフォントを使いやすい書体とサイズに変えておけば、これから作成する新規ブックへ同じ書式を反映できます。

ただし、すでに保存されているファイル、他の人から受け取ったブック、会社で配布されているテンプレートまで一括で変わるわけではありません。

Excelのデフォルトフォントは、ファイルタブからオプションを開き、「新しいブックの作成時」の設定で変更します。

この記事では、Excelの既定フォント、既定のフォントサイズ、テーマ、セルの書式設定との違いを整理しながら、初期設定を変更する方法を解説します。

フォントを変更した後は、Excelをいったん終了して再起動することが大切です。再起動しないと、設定後に新しいブックを作成しても変更が見えない場合があります。

 

エクセルのフォントをデフォルト設定に変更する方法

項目 変更前の例 変更後の例
既定のフォント Aptos Meiryo UI
既定のサイズ 11 10
対象 新規ブック 設定後に作る新規ブック

それではまず、Excelで既定のフォントを変更する基本操作について解説していきます。

最短の操作経路は、ファイル、オプション、全般、新しいブックの作成時です。作業中のセルを選択してから操作する必要はありません。

 

ファイルタブからExcelのオプションを開く操作

Excelを起動したら、画面左上のファイルタブを選択します。

バックステージ画面の左下付近にあるオプションをクリックすると、Excelのオプション画面が表示されます。

エクセルのフォントをデフォルト設定に変更する方法 - ファイルタブからExcelのオプションを開く操作

オプション画面の左側で全般が選ばれていることを確認しましょう。

全般にはユーザーインターフェース、起動時の画面、新しいブックの作成時など、Excel全体に関わる初期設定がまとめられています。

ここで変更するフォントは、セルを選択してホームタブから変更するフォントとは役割が異なります。

セル単位の設定ではなく、これから作るブックの出発点を変える設定です。

 

新しいブックの作成時で既定フォントを指定する操作

全般の画面を下へ確認すると、新しいブックの作成時という項目があります。

この中の「次を既定フォントとして使用」の一覧をクリックし、Arial、Meiryo UI、游ゴシックなど、用途に合うフォントを選択します。

エクセルのフォントをデフォルト設定に変更する方法 - 新しいブックの作成時で既定フォントを指定する操作

日本語の一覧表を中心に扱う場合は、文字の判別しやすさや社内資料との統一感を基準に選ぶとよいでしょう。

フォント名は、PCにインストールされている書体だけが候補に表示されます。別のPCにも同じ見た目で共有したい場合は、相手側の環境も考慮します。

候補に目的の書体がないときは、Excelの設定ミスではなく、そのフォントがWindowsに入っていない可能性があります。

設定例として、社内資料でMeiryo UIを使う場合は、「次を既定フォントとして使用」でMeiryo UIを選びます。

 

既定のフォントサイズと再起動の確認

フォント名の近くには、フォントサイズを指定する入力欄があります。

画面表示を少し大きくしたいなら11や12、横幅を抑えた一覧表を作りたいなら10など、作成する帳票に合わせて設定します。

設定後はOKをクリックし、開いているExcelのウィンドウをすべて閉じてください。

次にExcelを起動し直し、空白のブックを新規作成すると、指定したフォントとサイズが初期状態として反映されます。

変更前から開いていたブックでは、見た目がすぐ切り替わらないことがあります。確認には必ず新しく作成した空白ブックを使いましょう。

【操作のポイント】既定フォントの変更は保存ボタンではなく、Excelの終了と再起動まで行って初めて確認しやすくなります。

 

新規ブックと既存ブックへの反映範囲

ブックの状態 既定フォント変更の影響
設定後に新規作成したブック 反映される
以前から保存してあるブック 自動では反映されない
配布済みのテンプレート テンプレート側の書式が優先される

続いては、設定変更がどのファイルに反映されるかを確認していきます。

既定フォントを変える前に対象範囲を理解しておくと、既存資料の文字が急に変わる心配をせずに済みます。

 

設定後に作成する空白ブックへの反映

新規ブックと既存ブックへの反映範囲 - 設定後に作成する空白ブックへの反映

Excelのオプションで変更した既定フォントは、再起動後に新規作成した空白ブックの標準セルへ適用されます。

たとえばA1セルに「商品名」、B1セルに「単価」、C1セルに「数量」と入力すると、文字列と数値が指定した既定フォントで表示されます。

入力済みのセルだけでなく、まだ値のないセルにも基本となる書式が設定された状態です。

このため、毎日新しい集計表や見積書の下書きを作る人ほど、初期設定を整える効果を感じやすいでしょう。

 

保存済みファイルのフォントを変更する操作

すでに作成済みのExcelファイルは、ブック内に保存されているセル書式を使用します。

新規ブックと既存ブックへの反映範囲 - 保存済みファイルのフォントを変更する操作

既存ブックの文字をまとめて変更したい場合は、シート左上の三角形の全選択ボタンをクリックするか、CtrlキーとAキーで範囲を選択します。

その後、ホームタブのフォント一覧から使用したい書体を選択します。

ただし、表の見出し、注記、グラフ、図形、テキストボックスには別の書式が設定されていることがあります。全選択だけで完全に統一できない場合もあります。

重要な帳票はコピーを作ってから変更し、印刷プレビューで列幅や改行位置を確認すると安心です。

 

共有ファイルとテンプレートにおける注意点

共有フォルダで使うExcelファイルでは、自分だけ既定フォントを変更しても、他の利用者のExcel設定までは変わりません。

また、xltx形式などのテンプレートファイルから新規ブックを作成すると、通常はテンプレートに保存されたフォントやテーマが優先されます。

部署で書式を統一したい場合は、個人ごとのExcelオプションに頼るより、共通テンプレートを用意する方法が向いています。

既定フォントは個人環境の初期設定、テンプレートは組織で共有する書式の土台と考えると分かりやすいです。

【操作のポイント】既存ブックを一括変更する前には、列幅、行の高さ、印刷範囲、グラフ内の文字を確認します。

 

Excelの既定フォントとテーマの違い

機能 主な対象 利用場面
既定フォント 新しい空白ブックのセル 普段使う文字の初期設定
テーマ 色、見出し、グラフなど 資料全体のデザイン統一
セル書式 選択したセル範囲 部分的な見た目の調整

続いては、既定フォントとテーマの役割の違いについて確認していきます。

似た設定に見えても、変更される範囲が違うため、目的に応じて使い分けることが重要です。

 

既定フォントが管理するセルの初期書式

Excelの既定フォントとテーマの違い - 既定フォントが管理するセルの初期書式

Excelオプションの既定フォントは、空白ブックを作ったときの通常セルの基本書式を決めます。

日付、金額、担当者名などを入力する表で、最初から読みやすい書体を使いたいときに便利です。

しかし、既定フォントを変更しても、すべての図形やグラフの文字設定まで同じように変わるとは限りません。

日常的なセル入力を効率化したいなら既定フォント、資料の見栄えを統一したいならテーマが中心になります。

 

ページレイアウトのテーマフォント

テーマは、ページレイアウトタブのテーマグループから設定できるデザインの組み合わせです。

Excelの既定フォントとテーマの違い - ページレイアウトのテーマフォント

テーマのフォントを変更すると、見出し用フォントと本文用フォントの組み合わせをブック単位で管理できます。

PowerPointやWordも含めたOffice資料の印象をそろえたいときには、テーマの活用が役立ちます。

一方で、テーマを変更すると配色や効果まで変わることがあるため、完成済みの帳票での操作は慎重に行いましょう。

テーマはブックごとのデザイン設定です。Excel全体の初期設定を変える機能ではないため、次に作る空白ブックへ同じテーマを自動適用したい場合はテンプレートを利用します。

 

セルの書式設定との使い分け

特定の表だけ文字を大きくしたい、タイトルだけ太字にしたい、注記だけ赤色にしたい場合は、セルの書式設定またはホームタブのフォント機能を使います。

たとえば1行目をヘッダーとして「商品名」「売上」「原価」「利益」と入力し、見出しだけ太字にする操作はセル書式の担当です。

2行目以降の利益を求める数式は、D2セルに「=B2-C2」と入力して下方向へオートフィルします。

利益の計算式は、利益 = 売上 − 原価です。D2に=B2-C2を入力し、フィルハンドルを下へドラッグすると、D3では=B3-C3、D4では=B4-C4のように行番号が自動調整されます。

数式のセルだけ等幅フォントにする、金額列だけ桁区切りを付けるといった調整も、既定フォントではなくセル書式で行います。

【操作のポイント】全体の土台は既定フォント、ブックのデザインはテーマ、部分的な強調はセル書式という順に考えます。

 

セル書式を標準へ戻す操作

A B C
商品名 売上 利益
りんご 1200 =B2-C2
みかん 980 =B3-C3

続いては、既存シートのフォントや書式を標準へ戻す操作について確認していきます。

誤って文字色、太字、フォントサイズを変えた場合は、Excel全体の初期設定をやり直す前に、対象セルの書式を整理する方法が有効です。

 

ホームタブのクリア機能

書式を戻したいセル範囲を選択し、ホームタブの編集グループにあるクリアを選びます。

表示されるメニューから書式のクリアを選択すると、入力してある文字、数値、数式は残したまま、フォント、塗りつぶし、罫線などの書式を取り除けます。

すべてクリアを選ぶとセルの値や数式も消えるため、書式だけ直したいときは書式のクリアを選びます。

たとえば利益列に入力した数式は、書式のクリアでは削除されません。

そのため、計算結果を保ちながら見た目だけを標準状態へ近づけたい場面に適しています。

 

Excel画面を模した書式クリアの操作イメージ

売上管理.xlsx – Excel− □ ×
ファイル ホーム 挿入 ページ レイアウト 数式 データ 校閲 表示
貼り付け太字 B罫線クリア ▼
書式のクリア
fx =B2-C2
A B C
1 商品名 売上 利益
2 りんご 1200 =B2-C2
3 みかん 980 =B3-C3
選択範囲の見た目だけを消去

この画面ではC2セルを選択し、クリアから書式のクリアを選ぶ流れを表しています。

赤枠のセルには数式が入っていますが、書式をクリアしても数式そのものは保持されます。

複数セルを対象にする場合は、先に範囲をドラッグしてから同じ操作を行います。

 

標準スタイルの適用

書式のクリア後にフォントが期待どおりにならない場合は、セルスタイルを確認します。

ホームタブのスタイルグループからセルのスタイルを開き、標準を選ぶと、標準スタイルを適用できます。

標準スタイルはブック内の標準的なセル書式を基準にする機能です。Excelオプションで設定した新規ブックの既定フォントとは、必ずしも同じ結果にならないことがあります。

既存ブックの書式を整えるときは、まず書式のクリアを試し、その後に標準スタイルを適用するか判断すると、不要な操作を減らせます。

【操作のポイント】書式のクリアは値と数式を残しますが、すべてクリアは入力内容まで削除するため選択を間違えないようにします。

 

デフォルトフォント変更後のトラブル対処

症状 確認する内容
変更が反映されない Excelを再起動し、新規ブックで確認する
文字が置き換わる 対象フォントがPCにインストールされているか確認する
列幅が崩れる 列幅と折り返して全体を表示する設定を確認する

続いては、フォントの初期設定を変更した後によくあるトラブルと対処を確認していきます。

設定自体は正しくても、確認するファイルやPC環境が異なることで、想定と違う表示になる場合があります。

 

新しいフォントが反映されない場合

最初に、Excelを完全に終了しているか確認します。

複数のブックを開いているときは、すべてのExcelウィンドウを閉じてから起動し直しましょう。

次に、以前から保存してあったブックではなく、ファイル、新規、空白のブックで確認します。

既存ファイルに変更が反映されないのは、多くの場合で正常な動作です。既存のセル書式が優先されているためです。

 

文字化けや代替フォントが表示される場合

指定したフォントがWindowsに存在しない場合、Excelは近い書体へ自動的に置き換えて表示することがあります。

特に、作成したファイルを別のPC、Mac、スマートフォン、Web版Excelで開く場合は、同じフォントを使えない可能性があります。

共有を前提にした表では、多くの環境で利用できるフォントを選ぶことが表示崩れの予防になります。

特殊なフォントを使用する必要がある資料は、最終版をPDFとして出力する方法も検討できます。

フォント変更後に列幅が狭く見える場合は、列番号の境界線をダブルクリックして列幅の自動調整を実行します。

 

列幅と印刷レイアウトが変わる場合

フォントによって文字の横幅や高さは異なるため、同じ文字数でもセルからはみ出したり、行の高さが変わったりします。

とくに日本語の帳票では、フォント変更後に列幅、行の高さ、セルの折り返し、印刷の改ページを確認することが大切です。

印刷前にはファイルタブの印刷画面を開き、1ページに収まるか、見出しが切れていないかを確認しましょう。

印刷レイアウトが重要なファイルでは、フォントを変更した後に「ページ レイアウト」タブで余白、印刷の向き、拡大縮小印刷を確認すると仕上がりが安定します。

【操作のポイント】フォントを変えた後は画面だけで判断せず、印刷プレビューと共有先PCでの表示も確認します。

 

まとめ エクセルのフォントをデフォルト設定に変更する方法(初期設定)

Excelのフォントをデフォルト設定に変更するには、ファイルタブからオプションを開き、全般の新しいブックの作成時で既定フォントとサイズを指定します。

設定を保存した後はExcelを再起動し、新しく作成した空白ブックで表示を確認しましょう。

この設定が反映されるのは、基本的に設定後に作成する新規ブックです。既存のファイルやテンプレートの書式は自動では変わりません。

すでに作成済みの表では、ホームタブの書式のクリアや標準スタイルを使い、必要な範囲だけ書式を整えます。

また、テーマはブック全体のデザイン、セル書式は部分的な調整、既定フォントは新規ブックの出発点という違いがあります。

普段使う書体とサイズを初期設定へ登録し、用途に応じてテーマやテンプレートも使い分けることで、Excel資料を効率よく整えられるようになります。

ABOUT ME
white-circle7338
私自身が今まで経験・勉強してきた「エクセル」「ビジネス用語」「生き方」などの情報を、なるべくわかりやすく、楽しく、発信していきます。 一緒に人生を楽しんでいきましょう