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万有引力定数とは?意味や値をわかりやすく解説!(G:重力定数:アインシュタイン:ニュートンの万有引力の法則:物理定数など)

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万有引力定数Gは、宇宙のあらゆる物体の間に働く重力を計算するために欠かせない基本的な物理定数です。

「Gってどんな意味があるの?」「重力定数とは何が違うの?」「ニュートンとアインシュタインの関係は?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

この記事では、万有引力定数の意味・値・単位・ニュートンの万有引力の法則との関係・アインシュタインの一般相対性理論との関わりまで、わかりやすく解説していきます。

目次

万有引力定数Gとは「すべての物体間の重力の強さを決める普遍定数」のこと

それではまず、万有引力定数Gの定義と物理的な意味について解説していきます。

万有引力定数G(Gravitational constant)とは、質量を持つすべての物体の間に働く引力(重力)の強さを決める比例定数であり、宇宙のどこでも同じ値を持つ普遍的な物理定数です。

記号はGで表され、「重力定数」とも呼ばれます。

現在の国際的に認められた値は G = 6.674×10⁻¹¹ N・m²/kg² です。

Gの値が示す物理的な意味

Gの値が非常に小さい(10⁻¹¹のオーダー)ことは、重力が自然界の4つの基本的な力(重力・電磁力・弱い力・強い力)の中で最も弱い力であることを示しています。

Gが小さいにもかかわらず惑星や星が互いを引き合うのは、天体の質量が非常に大きいためであり、重力は「距離の2乗に反比例する」という特性があるためです。

日常スケールでは重力は弱すぎて感じられませんが、天体スケールでは最も支配的な力となります。

ニュートンの万有引力の法則とGの関係

ニュートンの万有引力の法則は、2つの質量m₁・m₂の物体が距離rだけ離れているとき、互いに引き合う引力Fを以下の式で表します。

F = G × m₁ × m₂ ÷ r²

・F:引力(N)

・G:万有引力定数(6.674×10⁻¹¹ N・m²/kg²)

・m₁・m₂:2つの物体の質量(kg)

・r:物体間の距離(m)

Gはこの式の比例定数であり、Gが決まることで「質量と距離が分かれば宇宙のどこでも引力が計算できる」という強力な法則が成立します。

小文字g(重力加速度)との違い

万有引力定数Gと重力加速度g(約9.8 m/s²)は、似た名称を持ちますが全く異なる物理量です。

Gは宇宙普遍の定数(場所によらず一定)であるのに対し、gは地球表面での重力加速度(場所によって微妙に変化)です。

両者の関係は g = GM地球÷R地球² という式で表され、Gと地球の質量・半径がわかればgを計算できます。

万有引力定数とアインシュタインの一般相対性理論

続いては、万有引力定数Gがアインシュタインの一般相対性理論とどのように関わるかを確認していきます。

一般相対性理論におけるGの役割

アインシュタインの一般相対性理論では、重力は「質量が時空間を歪める」という形で記述されます。

アインシュタイン方程式(場の方程式)にもGが登場し、時空間の曲率と物質・エネルギーの分布を結びつける係数として機能します。

一般相対性理論においてもGは基本定数として不可欠であり、ニュートン力学から相対論的な重力理論へと発展しても万有引力定数の役割は変わりません。

GとブラックホールやGPS

万有引力定数Gは、ブラックホールの性質を記述するシュワルツシルト半径の計算にも使われます。

シュワルツシルト半径:rs = 2GM ÷ c²

・M:ブラックホールの質量

・c:光速度(約3×10⁸ m/s)

また、GPS衛星の軌道計算にはニュートンの万有引力の法則(Gを使用)と一般相対性理論の補正の両方が必要であり、GはGPS技術の精度を支える物理定数のひとつでもあります。

万有引力定数の精密測定の歴史

Gの測定精度は他の基本物理定数(電気素量・光速度など)に比べて格段に低く、精密測定が難しいことで知られています。

現在の標準値の相対不確かさは約10⁻⁵(0.001%)程度であり、これは光速度などの精度(10⁻⁹〜10⁻¹⁰)に比べると大きな不確かさです。

GはSI単位系の基本定数として扱われており、2018年の単位系改訂でも測定値として扱われている(定義値ではない)唯一の基本物理定数のひとつです。

万有引力定数の計算例と応用

続いては、万有引力定数を使った具体的な計算例を確認していきます。

地球と月の間の引力の計算

・G = 6.674×10⁻¹¹ N・m²/kg²

・地球の質量:M地球 ≒ 5.972×10²⁴ kg

・月の質量:M月 ≒ 7.342×10²² kg

・地球と月の距離:r ≒ 3.844×10⁸ m

F = G×M地球×M月÷r²

F ≒ 6.674×10⁻¹¹×5.972×10²⁴×7.342×10²²÷(3.844×10⁸)²

F ≒ 1.98×10²⁰ N

地球と月の間には約2×10²⁰Nという巨大な引力が働いており、これが潮汐現象の原因のひとつとなっています。

地表での重力加速度gのGからの導出

g = G × M地球 ÷ R地球²

= 6.674×10⁻¹¹ × 5.972×10²⁴ ÷ (6.371×10⁶)²

≒ 9.82 m/s²(理論値)

実測値との差は地球が完全な球体でないことや自転の影響によるものです。

宇宙規模でのGの普遍性

万有引力定数Gは地球・太陽系・他の銀河でも同じ値を持つと考えられており、天体物理学・宇宙論の基礎を支えています。

遠方の銀河の運動や重力レンズ効果の解析においても、GはニュートンまたはアインシュタインのGとして同じ値が使われ、普遍定数としての地位が確認されています。

まとめ

この記事では、万有引力定数Gの意味・値・ニュートンの万有引力の法則との関係・アインシュタインの相対性理論との関わり・具体的な計算例について解説しました。

万有引力定数G=6.674×10⁻¹¹ N・m²/kg²は、宇宙のすべての質量間の重力を結びつける普遍的な物理定数であり、古典力学から現代の宇宙論まで一貫して使われる重要な定数です。

小文字gとの違いや精密測定の難しさも含めて理解することで、重力という力の奥深さが見えてくるでしょう。

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