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表面張力の単位と公式は?測定方法も解説!(mN/m:dyn/cm:計算式:液体一覧:測定原理など)

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表面張力を学ぶうえで「単位が複数あって混乱する」「公式の意味がよくわからない」という疑問を持つ方は多いでしょう。

mN/mやdyn/cmといった単位の違い、測定原理の多様さは、最初は複雑に感じるかもしれません。

この記事では、表面張力の単位・公式・計算式・液体一覧・測定方法について、基礎からわかりやすく解説していきます。

目次

表面張力の単位はN/mまたはmN/m:定義と換算方法

それではまず、表面張力の単位の定義と各単位間の換算方法について解説していきます。

表面張力のSI単位はN/m(ニュートン毎メートル)であり、単位長さあたりに働く力として定義されます。

実用上は値が小さいため、mN/m(ミリニュートン毎メートル)が広く使われています。

N/mとmN/mとdyn/cmの関係

表面張力の単位には、SI単位のほかにCGS単位系のdyn/cm(ダイン毎センチメートル)も使われます。

・1 N/m = 1,000 mN/m

・1 N/m = 1,000 dyn/cm

・1 mN/m = 1 dyn/cm

(mN/mとdyn/cmは数値的に等しい)

mN/mとdyn/cmは数値が完全に一致するため、文献値の引用時には単位表記だけを確認すれば混乱を防げます。

SI単位への移行が進む現在では、mN/mが標準的な表記として使われることが多いでしょう。

表面張力の公式と計算式

表面張力γの基本的な定義式は以下のとおりです。

γ = F ÷ L

・γ:表面張力(N/m)

・F:液体表面を引き伸ばすために必要な力(N)

・L:力が作用する線の長さ(m)

また、エネルギーの観点からは以下のように表せます。

γ = W ÷ ΔA

・γ:表面張力(J/m²)

・W:表面積を増やすために必要な仕事(J)

・ΔA:増加した表面積(m²)

N/m = J/m²という等価性から、表面張力は力の観点とエネルギーの観点の両方で理解できます。

毛細管上昇による表面張力の計算式

毛細管現象を使った表面張力の計算式も重要です。

γ = ρghr ÷ (2cosθ)

・ρ:液体の密度(kg/m³)

・g:重力加速度(m/s²)

・h:毛細管上昇高さ(m)

・r:毛細管の半径(m)

・θ:接触角

この式を使えば、毛細管の寸法と上昇高さを測定するだけで表面張力を算出できます。

主な液体の表面張力一覧

続いては、代表的な液体の表面張力の値を一覧で確認していきます。

文献値として標準的に使われる数値を整理しましたので、参考にしてみてください。

液体 温度(℃) 表面張力(mN/m)
20 72.8
100 58.9
エタノール 20 22.1
アセトン 20 23.7
ベンゼン 20 28.9
グリセリン 20 63.4
水銀 20 485
オリーブ油 20 32.0

表面張力の温度依存性

ほとんどの液体では、温度が上がるにつれて表面張力は低下します。

これは温度上昇によって分子の熱運動が活発になり、分子間引力の相対的な効果が弱まるためです。

水の表面張力は0℃で約75.6 mN/m、100℃で約58.9 mN/mと、温度によって約20%変化します。

混合液体・溶液の表面張力

水にアルコールや界面活性剤を溶かすと、表面張力は純水より大きく低下します。

これは溶質分子が液体表面に優先的に集まる「表面吸着」という現象によるものです。

ごく微量の界面活性剤でも表面張力を大幅に下げられるため、洗剤・化粧品・医薬品などの処方設計において表面張力のコントロールは重要です。

表面張力の測定方法と測定原理

続いては、表面張力の具体的な測定方法と各手法の測定原理を確認していきます。

測定方法は複数あり、目的・精度要求・試料の量に応じて使い分けられます。

ウィルヘルミー法(プレート法)

ウィルヘルミー法は、薄い白金板や紙片を液体表面に垂直に接触させ、引き上げるときの力を測定する方法です。

ウィルヘルミー法は測定が簡便で精度が高く、現在最も広く使われている表面張力の測定法のひとつです。

計算式:γ = F ÷ (2L・cosθ)

・F:測定された力(N)

・L:板の幅(m)

・θ:接触角(白金板の場合≒0°なのでcosθ≒1)

デュ・ヌーイ法(リング法)

白金リングを液体表面から引き上げるときの最大の力を測定する方法です。

古くから使われてきた手法であり、JIS規格にも採用されています。

リング法は操作が直感的でわかりやすい一方、リングの幾何学的補正が必要なため、精密測定にはウィルヘルミー法が好まれる傾向があります。

懸滴法(ペンダントドロップ法)

ノズルから垂れ下がった液滴の形状を画像解析することで表面張力を算出する方法です。

少量のサンプルで測定できるうえ、高温・高圧などの特殊環境でも使えるため、研究用途で普及しています。

懸滴法はヤング・ラプラス方程式に基づいて液滴形状をフィッティングし、表面張力を非接触で求められる点が特徴です。

まとめ

この記事では、表面張力の単位(N/m・mN/m・dyn/cm)・公式・主な液体の数値一覧・測定方法について解説しました。

mN/mとdyn/cmは数値的に等価であり、SI単位への統一が進む現代ではmN/mが標準として使われています。

測定方法はウィルヘルミー法・デュ・ヌーイ法・懸滴法など複数あり、試料の性状や求める精度に応じて選択することが重要です。

表面張力の公式と単位をしっかり理解しておくことで、材料開発・化学分析・品質管理など幅広い場面で活用できるでしょう。

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