スーパーで冷凍食品やアイスなどを購入したときに、ドライアイスを使用して家に持ち帰
ることが多いですよね。
「ドライアイスは放置したり、水にかけたりすると白い煙が発生する現象が有名ですが、もしドライアイスを熱湯中に入れるとどうなるのか理解していますか。
ここでは「ドライアイスを沸騰したお湯に入れると爆発するのか」について解説していきます。
目次
ドライアイスを沸騰したお湯に入れると爆発する?
結論からいいますと、少量のドライアイスを沸職したお湯に入れたとしても、爆発するよう
なことはありません。ただ、多量のドライアイスをやかんなどの容器に入れ、これにフタをして密閉に近い状態にした場合には、爆発・破裂に至る可能性があるといえます。
この原理について考える前に、まずはドライアイスと水の反応について考えていきます。
反応という言葉を使用していますが、実際のところは化学反応が起きているのではなく、ドライアイス(二酸化炭素)が固体から液体に変化(昇華) しているだけなのです。
ドライアイスとは、二酸化炭素を-79C以下にし固体となったものですが、この温度よりも高いものに触れると気体に変化していくのです。このとき、水をかけたとしても常温(25度付近)は、ドライアイスは一79℃よりも大きいために、ドライアイスは二酸化炭素(気体)になるといえます。
さらに、水よりも熱いお湯の場合ではさらに温度差が大きくなるため、気体に変化する
速度が上昇するわけです。かつ、ドライアイスが固体から気体に変化する際の体積変化はおよそ800倍であるため、勢いよく膨れるような状態となります。
よって、スーパーなどでもらう量のドライアイスの量に水をかけたときには、勢いよく白い煙が出るだけとなり爆発はしないのです。ただ、大量のドライアイスを小さな容器に入れ、熱湯を注ぎ、フタで密閉したりすると破裂・爆発に至ることがあるといえます。
そのため、開放された広い場所でドライアイスに熱いお湯をかけてもいいですが、密閉空間や容器内にて熱湯を注ぐようなことは避けましょう。
まとめ
ここでは、ドライアイスを熱湯にかけても爆発しないのかということについて確認しまし
た。
ドライアイスが固体から気体に変化する温度は-79℃であるため、水をかけるだけでも気体。変化し、約800倍に膨れます。かつ、熱いお湯をかけると温度差が大きくなるために、さらに昇華の速度が高まり、膨張する速度が加速されるといえます。
このとき、密閉されていない環境下であれば、ドライアイスに沸職したお湯をかけても基本的に、勢いよく煙が出る程度で終わります。一方で、密閉容器内でドライアイスに熱湯を加えると爆発することがあるので気を付けるといいです。
日常生活に科学の視点を取り入れ、毎日をより楽しんでいきましょう。