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固有振動数の計算式は?ばね質量系での公式も!(バネ定数・質量・角振動数・周波数・振動周期・運動方程式など)

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「固有振動数の計算式はどれを使えばいいの?」「ばね定数と質量からどうやって計算するの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

固有振動数の計算式はいくつかの形で表せますが、基本はばね定数kと質量mから導かれる公式です。

この記事では、固有振動数の計算式・ばね質量系での公式・角振動数と周波数の関係・振動周期との換算まで、具体的な計算例を交えて解説していきます。

目次

固有振動数の基本計算式:fₙ=(1÷2π)√(k÷m)

それではまず、固有振動数の基本的な計算式と各変数の意味を解説していきます。

ばね質量系(1自由度系)の固有振動数の基本計算式は fₙ = (1÷2π)√(k÷m) であり、ばね定数k(N/m)と質量m(kg)から固有振動数fₙ(Hz)が求まります。

固有振動数の各表現形式

固有角振動数(rad/s):ωₙ = √(k÷m)

固有振動数(Hz):fₙ = ωₙ÷(2π) = (1÷2π)√(k÷m)

固有振動周期(s):Tₙ = 1÷fₙ = 2π÷ωₙ = 2π√(m÷k)

各量の関係:ωₙ=2πfₙ=2π÷Tₙ

固有角振動数ωₙ(rad/s)・固有振動数fₙ(Hz)・固有振動周期Tₙ(s)は互いに換算できる量であり、問題の与え方に応じて使い分けます。

ばね定数と質量と固有振動数の関係

変化の方向 固有振動数への影響 物理的な意味
ばね定数k を大きくする fₙ が高くなる(√k に比例) 剛性が高いほど速く振動
ばね定数k を小さくする fₙ が低くなる 柔らかいほど遅く振動
質量m を大きくする fₙ が低くなる(1÷√m に比例) 重いほど遅く振動
質量m を小さくする fₙ が高くなる 軽いほど速く振動

固有振動数は剛性の平方根に比例し、質量の平方根に反比例するという関係が基本であり、これを「剛性と質量のトレードオフ」として設計に活用します。

ばね質量系での固有振動数の具体的な計算例

続いては、ばね質量系での固有振動数の計算例を確認していきます。

計算例①:基本的なばね質量系

条件:ばね定数k=4000N/m、質量m=4kg

固有角振動数:ωₙ = √(4000÷4) = √1000 ≒ 31.62 rad/s

固有振動数:fₙ = 31.62÷(2π) ≒ 5.03 Hz

固有振動周期:Tₙ = 1÷5.03 ≒ 0.199 s(約0.2秒に1回振動)

計算例②:複数のばねが直列・並列に接続されている場合

直列接続:1÷k_eq = 1÷k₁ + 1÷k₂

(例:k₁=2000、k₂=2000 → k_eq=1000 N/m)

並列接続:k_eq = k₁ + k₂

(例:k₁=2000、k₂=2000 → k_eq=4000 N/m)

m=1kgの場合の固有振動数

直列:fₙ = (1÷2π)√(1000÷1) ≒ 5.03 Hz

並列:fₙ = (1÷2π)√(4000÷1) ≒ 10.06 Hz

並列接続の等価ばね定数は各ばね定数の和、直列接続では逆数の和の逆数となり、接続方法によって固有振動数が大きく異なります。

計算例③:振動する構造物の固有振動数(片持ちはり)

片持ちはりの先端に集中荷重(質量m)がある場合

等価ばね定数:k = 3EI÷L³

・E:ヤング率、I:断面2次モーメント、L:はりの長さ

固有振動数:fₙ = (1÷2π)√(3EI÷(mL³))

例:E=206GPa・I=1×10⁻⁸m⁴・L=0.5m・m=5kg

k = 3×206×10⁹×10⁻⁸÷0.125 = 4.944×10⁴ N/m

fₙ = (1÷2π)√(4.944×10⁴÷5) ≒ 15.8 Hz

実際の構造物の固有振動数は等価ばね定数を求めることで1自由度系の公式に帰着できます。等価ばね定数の導出が実務的な固有振動数計算の核心です。

固有振動数の計算式を設計に活用する方法

続いては、固有振動数の計算式を設計にどう活用するかを確認していきます。

目標固有振動数から設計パラメーターを逆算する

設計では「共振回避のために固有振動数をX Hz以上にしたい」という目標から、必要なばね定数・剛性・寸法を逆算します。

必要なばね定数の計算

fₙ ≥ f_target から k ≥ m(2πf_target)²

例:m=2kg・目標fₙ≥20Hzの場合

k ≥ 2×(2π×20)² = 2×(125.66)² ≒ 31,584 N/m

目標固有振動数を設定してから必要な剛性・質量・寸法を逆算する「逆問題アプローチ」が、振動設計の実践的な使い方です。

動吸振器(ダイナミックダンパー)への応用

主系の振動を抑えるために取り付ける「動吸振器(TMD:Tuned Mass Damper)」は、主系の固有振動数に合わせて吸振器の固有振動数をチューニングする装置です。

吸振器のばね定数と質量を調整して固有振動数を主系に合わせることで、共振時の振動振幅を大幅に低減できます。超高層ビル・橋梁・精密機械の振動制御に広く使われています。

まとめ

この記事では、固有振動数の計算式(fₙ=(1÷2π)√(k÷m))・角振動数・周期との換算・ばね接続方法の影響・片持ちはりへの応用・設計への逆算活用について解説しました。

固有振動数の基本公式 fₙ=(1÷2π)√(k÷m) を理解し、等価ばね定数の導出・ばね接続方法・設計逆算まで使いこなすことで、振動設計の実践的なスキルが身につきます。

固有振動数は剛性の平方根に比例・質量の平方根に反比例という基本関係を軸に、様々な構造物の振動問題に応用していきましょう。

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