よく数字に関する問題として、その数は「Xの倍数なのかどうか」を判定するものが出題されます。
その倍数の数が9などの比較的大きな数になるとその数値が「本当に9の倍数となっているのか」判断するのがとても難しくなりますよね。ただ、各数値の倍数かどうかを見分ける方法は実は数字ごとに存在するのです。
ここでは、その数値が9の倍数かどうかを容易に判別する方法について解説していきます。
目次
9の倍数かどうかを判別する方法
ある数値に着目した際に、その数が9の倍数かどうかを見分けるためには「数字の各位の和をみてそれが9の倍数かどうか」を確認することで対応できます。
たとえば、「43569」という桁数の大きな数字を考えたとします。このような数字では、一瞬で9の倍数かどうかを見分けるのは困難です。
このような場面で上述のような、各位の合計を求める手法を使うといいです。
今回の場合では、4+3+5+6+9=27となり、各位の合計が9の倍数であることがわかります。つまり、この「43569」という数値は9の倍数であると見分けることが可能なのです。
9の倍数の判定方法の証明
それでは、この9の倍数の見分ける方法が本当に正しいのかどうか、証明をしていきます。
ここでは、例としてある4桁の数字が存在するとします。このとき、各々の位の数値を1の位から順に、a,b,c,dとしていくと、元の数字は以下のように表すことができるのです。
元の数dcba=a+ 10b+ 100c+1000dと表現できます。
続いて、この式を式変形していきます。dcba = a+(9b+b)+(99c+c)+(999d+d)=9(b + 11c + 111d )+(a + b + c +d) となります。
このとき、前の項は9の倍数であるため、各位の数値のみを足し合わせたものが9の倍数であれば、初期の数値も9の倍数と判定できるのです。
9の倍数かどうかの判定方法における計算の工夫
ただ、上述の9の倍数の判別方法は計算方法を工夫するとさらに簡単に対処できます。
よく数値の計算を簡単にするために、10や100などのまとまった数を作りながら計算する方法がありますよね。
4、6、3、7、2の総和を求める際、先に「4と6」「3と7」を足してから最後に2を足すようなものです。すると比較的容易に、22と求めることができます。
つまり、9の倍数の見分け方を考える上では、9の倍数ごとのまとまりを作っていけば、計算過程を省略できることになるのです。
上述の43569という数値であれば、「最も左の4と中央の5で9」「左から2番目の3と右から2番目の6で9」、残りは9となるため、合計値は9の倍数と見分けることができました。
あなたにあった計算方法の工夫をすることで、数値処理を楽しんで行っていきましょう。
まとめ
ここでは、9の倍数の判別方法とその証明の仕方について解説しました。
9の倍数かどうかの判断を行うためには、各位の和が9の倍数かどうかを確認するだけでいいです。なお。これらを足し合わせる際には、9の倍数となる組み合わせを作って、合計を出していくのがおすすめです。
なお、併せて9の倍数の証明方法自体も覚えておくと、判定方法を忘れた際に思い出すことができるので、是非理解しておきましょう。
数値処理を楽しみ、毎日を楽しいものにしていきましょう。