ペットボトルは今ではとても普及しており、ほぼ全員がペットボトルを使って飲み物を飲んだ経験があるでしょう。
ペットボトルの形状には様々な種類がありますが、中でも炭酸のペットボトルは丸い、底が凹んでいるといった特徴があります。
ペットボトルがこのような形状になっているのはなぜなのでしょうか。
ここでは、「炭酸飲料のペットボトルが丸く、角がない」「底が凹んでいる理由」について解説していきます。
目次
炭酸のペットボトルが丸く、四角ではない理由
炭酸飲料のペットボトルに角がなく、丸み帯びている理由としては、耐圧容器になっているためです。
つまり、炭酸では揺れた時などに液中から溶けているガス(二酸化炭素)が抜け、膨張が起こります。このときフタがしまっていると、内圧が上昇してきます。
もしペットボトルが以下のような四角い形状で、角が立っているとします。
すると、この隅の部分に圧力が集中(この現象を専門用語では応力集中とよびます)してしまいます。結果として、容器が耐えられなくなって、破損してしまうのです。
このような状況を避けるためにも、炭酸でのペットボトルの形状を全体的に丸みを持たせた耐圧容器にしているわけです。角が立っていなくカーブがあると、応力集中が起きず、ペットボトル内部からの圧力がきちんと分散されるという原理になっています。
ペットボトルの底が凹んでいる理由
さらに、炭酸飲料では以下のように底がデコボコになった構造になっていますよね。
※
実はこれも内部からの圧力に耐えられるようにするためです。こちらの場合でも、底面を凸凹にせず、円形状にしたとします。すると、円周に沿って応力集中が発生しやすい場所が存在しているのです。
これでは、先にも述べたように、応力集中によって材質の強度以上の負担がかかる場合があります。
このような仕組みから炭酸飲料ゆえの問題を防ぐためにも、底の部分を凸凹にしたり、丸みを持たせた構造にしているのです。
まとめ
ここでは炭酸のペットボトルが丸くなっていたり、底がが凸凹になっている理由について解説しました。
炭酸飲料のペットボトル容器が丸みを帯びているのも、凹んでいるのも、炭酸による内部からの圧力に耐えられる構造にするためです。
容器の形状が尖っていたり、底が平らであったりすると、どこかしらに力がかかりやすい応力集中が発生します。これを避けるためにも、上のような炭酸飲料特有の耐圧形状となっているのです。
安心を届けてくれるペットボトルの形状に感謝しつつ、毎日を楽しんでいきましょう。