科学

水が氷になると体積は何倍になるのか?氷の体積が水より大きくなる理由【水と氷の重さは?】

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何気なく生活をしているとさまざまな面白い科学現象を発見することがよくあります。

例えば「水が冷え固まって氷に変化する」「氷が溶け水になる」際、どのくらいの体積変化が起こるのか理解していますか。

ここでは、水と氷が各々変換時に体積は何倍に変化するのかについて解説していきます。

目次

水と氷の体積の比率はいくら?【何倍なのか】

結論からいいますと、水が氷になるとその体積はおおよそ1.1倍となります。

ただ、これは水(H2O)分子が特別であり、ほとんどの物質では液体から固体になる(温度が下がると)と体積は小さくなるといえます。このメカニズムとなぜ水では「氷の方が体積が大きいのか」について以下で考えていきます。

基本的に色々な物質において、液体の状態では以下のよう分子同士が比較的動きやすい状態となっています。

一方で多くの物質の温度が下がると分子の運動が遅くなり、より密に固まったような状態になるのです。

ただ、水の場合は特別であり、水はその化学式から水素結合というものを形成します。この水素結合によって液体の状態でも分子が動きにくい、より密接につながったような状態となっているのです。

さらに、水素結合をした水分子は直線ではなく、折れ線形状となります。液体の場合は温度が固体よりも高いために、ある程度この折れ線形状の分子が綺麗に収まるように変化します。

一方で固体(氷)では、分子自体があまり動けないため、上手く流動できず、空間が大奥できた構造になるといえます。

このような理由から、氷の方が水よりも体積が大きくなるのです。

「水が氷に変化した際の体積はどうなる?」と聞かれたら約1.1倍に膨らむことをすぐに答えられるようにしておきましょう。

水と氷では重さ(質量)は変化しない

このように、水と氷では体積は変化しますが、実は重さ(質量)は変わらないです。

これは質量保存の法則といって、同じ物質が状態変化や化学反応を起こしたとしても、反応前と後では質量(重さ)が変化しないことを意味しています。

よって、氷が水になったり、水が氷になったりしても、その重さは変化しないと理解しておきましょう。

まとめ

ここでは「氷が溶け、水になると体積は何倍になるのか(増えるのか)」について確認しました。

水が氷になると体積は増加し、およそ1.1倍となります。ただ、これは水が特別といえ、ほとんどの物質では、液体から固体になると体積は小さくなります。

水の場合はその化学式から、水素結合というものを形成し折れ線のような構造となります。水素結合は液体中ではある程度形状が変化できることから空間が少なくなり、逆に固体では隙間が多くできるような構造となるのです。結果として、水よりも氷の方が体積が大きくなるのです。

なお、水と氷では同じ量では重さ(質量)は変化しないことを覚えておくといいです。

身近な科学現象を理解し、毎日を楽しんでいきましょう。

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アラサーの男性です。自分が今まで経験・勉強してきた「エクセル」「ビジネス用語」「生き方」などの情報を、なるべくわかりやすく、楽しく、発信していきます。 一緒に人生を楽しんでいきましょう