ビジネスにおける公的な文書を書く場合などには、出来るだけ適切な日本語の表現をとるといいです。
ただ、名詞につながる形容詞として、どのようなに使い分けをすべきかわからないケースも多くあります。
例えば、可能性や割合などが「高い」というのか「大きい」というのかどちらがいいのか迷ったことはないでしょうか。
ここでは、これら可能性や割合といった名詞に続く表現が「高い」と「大きい」のどちらがいいのかについて解説していきます。
目次
可能性に対して「高い」「大きい」のどっちを使うべきか【低い、小さい?】
結論から言いますと、可能性という名詞に続く表現としては「高い」も「大きい」も両方とも使用します。
つまり、これらの対義語である低い、小さいも使用でき、「〜の可能性が低い」「〜の可能性が小さい」と表現するのです。
ただ、統計的なデータを確認したところ「可能性が高いの方がよりしっくりくる」という結果になっています。
以下の通りです。
http://www.lingua.tsukuba.ac.jp/ippan/TWPL0/TWPL06_32/4_nabatame_nagai2013.pdfより引用
そのため「可能性」という言葉に対しては、「大小」で表現するよりも「高低」で表現する方がより自然といえるわけです。
ただ、普通の会話などにおいてはそこまで厳密に言葉を選ばなくていいため、可能性が「高い」「大きい」「低い」「小さい」のどれでもいいといえます。
可能性が高い、低いを使った例文
それでは、例文を確認して可能性が高い、大きいの使い方を確認していきましょう。
・今日の試験はなかなか手ごたえを感じたため、合格した可能性が高い
・今度生まれてくる子は女の子の可能性が大きい
などと予想する場面で、この表現をとることが多いといえます。
割合が高い?大きい?のどっちを使うべきか【低い、小さい?】
それでは可能性だけでなく、「割合」につく場合には、高いと大きいのどちらかがいいのでしょうか。実は「割合」という名詞に続く表現としては「高い」も「大きい」も両方とも使用します。これは可能性と同じです。
よって、これらの対義語である「低い」「小さい」ももちろん使用でき、「〜の割合が低い」「〜の割合が小さい」などと表現できるのです。
ただ、統計的なデータを確認したところ、こちらの割合の方も「割合が高い」方がより自然という結果になっています。
以下の通りです。
http://www.lingua.tsukuba.ac.jp/ippan/TWPL0/TWPL06_32/4_nabatame_nagai2013.pdfより引用
そのため、割合という言葉に対しては、公的な文書は「高低」で記載した方が大小で表現するよりいいのです。
ただ、普通の会話などにおいては可能性の、表現と同様、割合も厳密に言葉を選ばなくていいため、割合が「高い」「大きい」「低い」「小さい」のどれでもいいといえます。
まとめ
ここでは、可能性や割合に続く形容詞は「高い」「大きい」「低い」「小さい」のどれが続くのがいいのかについて解説しました。
可能性も割合もどの表現を使ってもいいですが、高いの方が大きいよりも自然と感じる方が多く、そちらを使用した方が無難といえます。
適切な表現方法を学び毎日の生活に役立てていきましょう。