科学

水はなぜ沸点以下でも蒸発するのか?水を早く蒸発させる方法

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科学の分野において、すべての液体が気体に変化する温度である「沸点」について学ぶことがあるでしょう。

このとき、沸点は液体が完全に蒸発する温度と習いますが、私たちが生活する中で水などは沸点以下(100℃以下)でも普通に蒸発しています。

それでは、なぜ水は沸点以下であっても蒸発(気化)するのでしょうか。また、気化する速度を速めたい場合にはどのように対処するといいのでしょうか。

ここでは「水が100℃以下でも気化(蒸発)する理由」「水を早く蒸発させる方法」について解説していきます。

目次

水の蒸発が常温でも起こる理由【沸点以下でも気化する】

水が沸点以下でも蒸発する理由を確認する前に、沸点について説明していきます。

沸点とは、ある圧力下でその物質が完全に気体になっている温度のことを指します。水などの液体では、基本的に分子同士が相互作用(引き合っている)ことにより安定的な状態になっています。

(水では水素結合と呼ばれる特に強い結合によって、分子同士が結びついているため、沸点が100℃と他の液体と比較すると高くなっています。)

このとき、温度が上昇することによって、エネルギーが高くなり、分子間の相互作用を切断できる程度の状態となります。そして、このエネルギーが高まり、相互作用がかなり小さくなった状態が「気体」となるのです。

ここで、この完全に気体になる最低の温度を沸点と呼んでいるのです。

さらに、温度が100℃以下(沸点以下)の場合では、気体と液体が安定でいられる比が異なるだけ(つまり、液体も存在する)であり、温度に対応した飽和蒸気圧までは蒸発するのです。

つまり、温度が沸点以下では水の気体(水蒸気)になりやすさは100℃以上よりは低くなるものの、蒸発という現象は起こるのです。

これが、沸点以下でも水が蒸発する原理といえます。

水を早く蒸発させる方法【水の蒸発時間の短縮】

このように、水などの液体では沸点以下でも気化は起こりますが、この蒸発速度を高めるにはどうすればいいのでしょうか。

蒸発速度は基本的に水蒸気になった分子が早くに遠くへ移動することによって、高められます。

つまり上述のように、温度を上げると分子が活発に動くために、より速く移動できる(蒸発速度が速くなる)ことになるのです。

さらに、圧力を減らした場合では、気体の分子の密度が低くなるため、蒸発した水蒸気分子との衝突が減り、スムーズに移動しやすくなるともいえます。よって、圧力を下げることによっても、温度を上げると同様に蒸発速度を高めることができるのです。

ただ、水溜まりなどの水分を蒸発させる現実的な手段としては、圧力をコントロールするのは難しいために、ドライヤーなどを当て温度を高める方が効率的といえます。

水の温度や圧力を上手にコントロールして、水の蒸発する時間を短縮させましょう

まとめ

ここでは、沸点以下の水でも蒸発する理由や水の蒸発する速度を高める方法について確認しました。

水が100℃(沸点)以下でも蒸発するのは、そもそも沸点が完全に気体になる温度であり、沸点以下でも気体(水蒸気)は存在するためです。つまり、このバランスが偏っており、水の割合が高かたったら蒸発は起こります。

さらに、この蒸発する時間を短縮した場合には、温度を上げたり、圧力を下げたりするといいです。

水の蒸発などの身近な科学現象を理解し、より楽しい毎日を送っていきましょう。

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アラサーの男性です。自分が今まで経験・勉強してきた「エクセル」「ビジネス用語」「生き方」などの情報を、なるべくわかりやすく、楽しく、発信していきます。 一緒に人生を楽しんでいきましょう