目元だけに着目した場合、一重瞼よりも二重瞼が好みの人が男女問わず多い傾向にあります。これは、二重瞼の方が基本的に目が大きく見えたり、顔と目の大きさのバランスを考える際に整ったりするためです。
そして結婚をして子供を授かった場合、「子供が二重になるか、一重になるか」を気にする人も意外といます。
それでは、一重と二重ではどちらが優勢遺伝であり、一重同士の両親から二重の子が生まれたり、逆に二重同士の親から一重の子供が誕生する確率はどの程度なのでしょうか。
ここでは、これら両親と子供の一重まぶたと二重まぶたの関係性について確認していきます。
目次
二重が優性遺伝で一重が劣性遺伝【遺伝と優勢形質】
まず遺伝の観点から見た場合、二重まぶたが優性であり、逆に一重まぶたが劣性といえます。
つまり、二重の遺伝子をAとして一重の遺伝子がaとした場合、AAやAaであれば二重瞼まぶたになり、aaでは一重まぶたになるわけです。
そして、遺伝の観点からは「二重が優性で一重が劣性」であることが理解できましたら、つぎは両親と子供の一重と二重の関係性について考えていきましょう。
二重同士の親から一重の子供は生まれる【二重同士の子供と一重】
まず、二重瞼の両親といっても、二重になっている遺伝子の型として、
・両親ともにAA
・父親もしくは母親のみがAaでもう一方がAA
・両方の親がAaのパターンがあります。
両親ともに瞼の遺伝子がAAの場合では、子供の遺伝子もAAとなるため、必ず二重瞼になり、一重瞼にはなりません。
同様に、片方の親がAaでもう一方の親がAAであるケースの子供は、AAもしくはAaとなるためにこれもまた子供は二重になり、一重の子供は生まれません。
さらに、両親とも Aaの遺伝子を持った二重瞼であるならば、今度はAA、Aa、aaとなる可能性が出てくるために一重瞼の子供が生まれる可能性があるのです。
ただ、この場合のみでも一重の遺伝子のaaaになる確率は1/4であるため、ほかのパターンのことも考慮するとさらに子供が一重まぶたになる可能性は低いわけです。
一重同士の親からは二重の子供が生まれる?
続いて同様に一重同士の親からは二重まぶたの子供が生まれるかどうかを考えていきましょう。
結論からいいますと、完全な一重の両親からは一重まぶたの子のみが誕生します。これは、両親の遺伝子がaaであれば、子供の遺伝子もaaに必ずなるために、二重まぶたにはならないわけです。
ただ、一重といっても
・パッとみ一重にしか見えないが細い二重のラインが入った奥二重の方
・年齢とともに二重になる「隠れ二重」の一重瞼の方
などは完全一重とは言えないのです。
つまり、これらの方は遺伝子レベルではAaやAAであるケースも十分にあるため、一重に見える親や現在は一重の親に該当するのであれば、結局のところ二重瞼の子供が生まれてくるわけです。
片方の親が二重だと子供は一重?二重?【母が二重、父が一重など】
なお、父が二重、母が一重など方親が二重のパターンもあるわけですが、こちらも二重が優性遺伝であり、一重まぶたが劣性遺伝であることをベースに考えればいいのです。
具体的には、片方の親がAAの二重、もう一方が一重aaの場合の子供はAaとなるため、二重瞼に必ずなります。
さらに、片方の親が Aaでは、Aaとなるかaaとなるかは半々なり、一重の子供も生まれることがあります。なお、このとき上述のように一重まぶたの親が実は「隠れ二重」であれば、さらに二重瞼の子供が誕生する確率が高まるといえるわけです。