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【Excel】エクセルでの収入-支出・残高の計算や関数は?テンプレートは?【管理】

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エクセルで家計簿や収支管理をしていると、「収入から支出を引いて残高を計算したい」「累計残高を自動で更新したい」「収支管理のテンプレートが欲しい」といった場面に遭遇することはありませんか?

この記事では【Excel】エクセルでの収入-支出・残高の計算や関数は?テンプレートは?【管理】について解説していきます。

ポイントは

・収入-支出で残高を計算
・累計残高は前月残高+当月収支で自動更新
・SUM関数で収入・支出の合計を集計

です。

それでは詳しく見ていきましょう。

目次

エクセルでの収入-支出・残高の計算方法1【基本的な収支計算と残高管理】

エクセルで収支を管理する最も基本的な方法が、収入から支出を引いて残高を計算することです。

残高=収入-支出という計算式を使い、さらに前回残高+収入-支出で累計残高を自動更新できます

例えば、以下のような収支管理表を作成する場合を考えてみましょう。

日付 項目 収入 支出 収支 残高
1月1日 初期残高 50000
1月5日 給与 250000
1月10日 家賃 80000
1月15日 食費 30000

E列に収支、F列に累計残高を表示したい場合、この方法を使います。

解決方法

収支の計算手順

具体的な手順を見ていきましょう。

まず、収支を表示したいセル(例としてE3)をクリックします。

以下の数式を入力します。

=C3-D3

この数式は「収入(C3)から支出(D3)を引く」という意味です。

Enterキーを押すと、収支が表示されます。給与の行では250000-0で「250000」が表示されるわけです。

数式を下方向にコピーすれば、各行で収支が計算されます。

家賃の行では0-80000で「-80000」、食費の行では0-30000で「-30000」となります。

累計残高の計算手順

「ホーム」タブをクリックして、残高を表示したいセル(例としてF3)を選択します。

以下の数式を入力します。

=F2+E3

この数式は「前回の残高(F2)に今回の収支(E3)を足す」という意味です。

Enterキーを押すと、新しい残高が表示されます。50000+250000で「300000」が表示されるわけです。

数式を下方向にコピーすれば、各行で累計残高が自動更新されます。

家賃の行では300000+(-80000)=220000
食費の行では220000+(-30000)=190000

このように、前の行の残高に収支を加算していくことで、常に最新の残高が表示されるでしょう。

別パターンの計算式

別の方法として、収入と支出を直接使って残高を計算することもできます。

=F2+C3-D3

この数式でも同じ結果が得られます。

収支列を作らずに、残高だけを管理したい場合はこちらの方が効率的です。

エクセルでの収入-支出・残高の計算方法2【SUM関数で月次集計と分類別集計】

基本的な収支計算ができたら、次は月ごとの集計や項目別の集計を行いたい場合もあるでしょうか?

そんな時に役立つのが、SUM関数を使った合計計算とSUMIF関数を使った条件付き集計です。

この方法を使えば、月間の収入・支出の合計や、カテゴリー別の支出額を自動集計できます。

日付 カテゴリー 収入 支出
1月5日 給与 250000
1月10日 家賃 80000
1月15日 食費 30000
1月20日 食費 25000
1月25日 光熱費 15000

解決方法

月間合計の計算手順

「ホーム」タブをクリックして、収入合計を表示したいセル(例としてC8)を選択します。

以下の数式を入力します。

=SUM(C2:C6)

この数式は「C2からC6までの範囲の合計を求める」という意味です。

Enterキーを押すと、収入の合計が表示されます。この例では「250000」が表示されるわけです。

同様に、支出合計のセル(D8)に以下の数式を入力します。

=SUM(D2:D6)

支出の合計「150000」(80000+30000+25000+15000)が表示されます。

収支合計の計算方法

収支の合計を別のセル(E8)に表示する場合は、以下の数式を使います。

=C8-D8

または、直接計算することもできます。

=SUM(C2:C6)-SUM(D2:D6)

カテゴリー別集計の手順

特定のカテゴリーの支出だけを集計したい場合は、SUMIF関数を使います。

例えば、「食費」の合計を計算する場合、以下の数式を入力します。

=SUMIF(B2:B6,”食費”,D2:D6)

この数式は「B2からB6の範囲で『食費』という文字列を探し、該当する行のD2からD6の値を合計する」という意味です。

食費は30000+25000で「55000」が表示されます。

カテゴリー別集計表の作成

複数のカテゴリーの集計表を作る場合は、以下のような表を作成します。

カテゴリー 支出合計
家賃 =SUMIF($B$2:$B$6,G2,$D$2:$D$6)
食費 =SUMIF($B$2:$B$6,G3,$D$2:$D$6)
光熱費 =SUMIF($B$2:$B$6,G4,$D$2:$D$6)

この数式を下方向にコピーすれば、各カテゴリーの支出合計が自動計算されるでしょう。

月別集計の方法

月別の集計も同様にSUMIFS関数を使えば可能です。

=SUMIFS(収入範囲,日付範囲,”>=2025/1/1″,日付範囲,”<=2025/1/31″)

この数式で、1月分の収入だけを集計できます。

エクセルでの収入-支出・残高の計算方法3【収支管理テンプレートの作成と活用】

基本的な計算式が分かったら、実用的な収支管理テンプレートを作成したい場合もあるでしょう。

そんな時には、以下のような構成でテンプレートを作成する方法が便利です。

入力シートと集計シートを分けて、自動集計される仕組みを作れば、効率的な収支管理が可能になります

解決方法

基本的なテンプレート構成

収支管理テンプレートは、以下のような構成で作成すると使いやすくなります。

1. 基本情報エリア

項目 内容
管理月 2025年1月
月初残高 50000

2. 取引明細エリア

日付 カテゴリー 項目 収入 支出 メモ
1月5日 収入 給与 250000
1月10日 固定費 家賃 80000

3. 集計エリア

項目 金額 計算式
収入合計 =SUM(収入列)
支出合計 =SUM(支出列)
収支 =収入合計-支出合計
月末残高 =月初残高+収支

4. カテゴリー別集計エリア

カテゴリー 支出額 割合
固定費 =SUMIF(カテゴリー列,”固定費”,支出列) =支出額/支出合計
食費 =SUMIF(カテゴリー列,”食費”,支出列) =支出額/支出合計
光熱費 =SUMIF(カテゴリー列,”光熱費”,支出列) =支出額/支出合計

 

 

入力規則でカテゴリーを選択式にする方法

「ホーム」タブをクリックして、さらに便利な機能を追加しましょう。

カテゴリー列を選択

「データ」タブ→「データの入力規則」をクリック

「リスト」を選択

元の値に「収入,固定費,食費,光熱費,交通費,娯楽費」と入力

「OK」をクリック

これで、カテゴリーをドロップダウンから選択できるようになります。

条件付き書式で支出額を色分けする方法

支出列を選択

「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「新しいルール」

「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択

数式欄に「=D2>50000」と入力(50000円以上の支出)

書式で赤い背景色を設定

「OK」をクリック

高額な支出が赤く表示されるため、使いすぎを防げるでしょう。

Excelの組み込みテンプレートの活用

Excelには収支管理用のテンプレートが用意されています。

「ファイル」タブ→「新規」をクリック
検索ボックスに「家計簿」または「収支管理」と入力
好みのテンプレートを選択してダウンロード

これらのテンプレートには、グラフ機能や年間集計機能など、高度な機能が組み込まれています。

自分で作成するのが難しい場合は、まずテンプレートを使ってみて、必要に応じてカスタマイズするのもおすすめです。

まとめ エクセルでの収入-支出・残高の計算や関数(テンプレート)【管理】

エクセルでの収入-支出・残高の計算や関数をまとめると、基本的な収支計算は収入-支出で求められ累計残高は前回残高+当月収支で自動更新でき、SUM関数で月次集計と分類別集計を行えばSUMIF関数を使ってカテゴリー別の支出を自動集計できます。

また、収支管理テンプレートの作成と活用では入力シートと集計シートを分けて自動集計される仕組みを作ることで効率的な収支管理が可能になり、入力規則や条件付き書式を追加すればさらに使いやすくなります。

これらの方法を状況に応じて使い分けていけば、ほとんどのケースで収支管理問題を解決できます。

特に累計残高の自動更新は収支管理の基本となるため、まず「前回残高+収支」の計算式をマスターすることをおすすめします。

ただし、テンプレートは自分の管理スタイルに合わせてカスタマイズすることで、より使いやすくなることも大切でしょう。

エクセルの収支管理機能を正しく理解して、効率的な家計管理や事業収支管理を実現していきましょう!