Excelで入力済みのひらがなをカタカナへ変換したいときは、関数を使う方法、ショートカットキーで入力時に変換する方法、VBAでまとめて処理する方法などを使い分けると便利です。

住所録、顧客名簿、商品名、フリガナ欄などでは、表記をカタカナに統一するだけでデータの検索、並べ替え、印刷時の見やすさが向上します。

ひらがなをカタカナへ変換する基本方法

・別のセルへ変換結果を表示するならPHONETIC関数

・入力中の文字を変えるならF7キー

・大量のセルを置き換えるならVBAや補助列

すでに入力された文字列を数式だけで完全に変換するには、元データの状態を確認することが重要です。

この記事では、Excelでひらがなをカタカナに変換する具体的な手順、関数の使い方、変換できない原因と対処法を解説していきます。

 

エクセルでひらがなをカタカナに変換する方法【関数】

それではまず、関数を使ってひらがなをカタカナへ表示する方法について解説していきます。

氏名 フリガナ 変換結果
山田 花子 やまだ はなこ ヤマダ ハナコ
佐藤 恒一 さとう こういち サトウ コウイチ

 

PHONETIC関数によるフリガナの取得

PHONETIC関数は、セルに登録されているふりがな情報を取り出す関数です。

たとえばA2セルに山田花子と入力されていて、そのセルに読みとしてやまだはなこが保存されている場合、B2セルに数式を入力するとフリガナを表示できます。

=PHONETIC(A2)

この数式では、A2セルの文字そのものではなく、Excelが保持している読み仮名の情報を参照します。

氏名を漢字で入力している表からカタカナのフリガナ列を作る場合に、PHONETIC関数は特に役立ちます。

エクセルでひらがなをカタカナに変換する方法【関数】 - PHONETIC関数によるフリガナの取得

ただし、PHONETIC関数の表示形式はExcelのふりがなの設定に影響されます。

結果がひらがなで表示される場合は、数式が間違っているのではなく、ふりがなの種類がひらがなになっている可能性があります。

 

ふりがなの設定によるカタカナ表示

PHONETIC関数の結果をカタカナにしたい場合は、元となるセルのふりがな設定を確認しましょう。

対象セルを選択し、ホームタブのフォントグループにあるふりがなの表示設定から、全角カタカナを選びます。

Excelのバージョンによっては、ホームタブからふりがなの設定を開き、種類を全角カタカナへ変更する流れになります。

ふりがなの設定を変えると、セル上の表示だけでなくPHONETIC関数で取得する読み方にも反映されます。

変更後にB2セルの数式を再計算すると、ヤマダハナコのようなカタカナ表記へ切り替わります。

半角カタカナにしたい場合も設定は可能ですが、データベースとの連携や文字化けを避けるためには全角カタカナで統一するほうが扱いやすいでしょう。

 

数式を下方向へコピーする操作

1行目にヘッダーがあり、A列に氏名、B列にカタカナのフリガナを作る表を想定します。

B2セルへ=PHONETIC(A2)と入力したら、セル右下の小さな四角形であるフィルハンドルを下へドラッグします。

データが連続している場合は、フィルハンドルをダブルクリックして最終行まで数式をコピーしてもかまいません。

数式のコピー後に元の氏名を修正すると、フリガナ列も連動して変化する点が補助列の利点です。

変換結果を固定したいときは、B列をコピーし、形式を選択して貼り付けから値を選択します。

値貼り付けを行えば、数式を削除してもカタカナの結果だけを残せます。

【操作のポイント】PHONETIC関数は文字列の機械変換ではなく、セルに保存された読み仮名を取得する関数です。

 

エクセルでひらがなをカタカナに変換する方法【ショートカット】

続いては、入力中のひらがなをショートカットキーでカタカナへ変換する方法を確認していきます。

入力中の文字 キー操作 変換結果
やまだ はなこ F7 ヤマダ ハナコ

 

F7キーによる全角カタカナ変換

セルを編集している途中にひらがなを入力し、確定前にF7キーを押すと、全角カタカナへ変換できます。

たとえばセル内でやまだはなこと入力した状態でF7キーを押すと、ヤマダハナコが候補として表示されます。

Enterキーを押せば、そのままセルへ確定できます。

F7キーはIMEの変換機能なので、ExcelだけでなくWordやメール作成画面でも利用できる操作です。

ノートパソコンでは、Fnキーを押しながらF7キーを使う必要がある機種もあります。

キーを押しても反応しないときは、キーボード上部のファンクションキー設定を確認してみましょう。

 

F8キーによる半角カタカナ変換

F8キーは、入力中のひらがなを半角カタカナへ変換するためのショートカットです。

システムの指定で半角カタカナが必要な場合には便利ですが、通常の名簿や社内資料では全角カタカナを使う場面が多めです。

全角と半角のカタカナが混在すると検索結果や重複判定がずれることがあるため、列ごとに表記を決めておきましょう。

セルへ確定済みの文字にF8キーを押しても、文字列が自動変換されるわけではありません。

ショートカットは編集モードで未確定の文字列を対象にする操作と考えると分かりやすいでしょう。

 

セル編集モードでのショートカット操作

すでにセルへ入力されたひらがなを変更する場合は、対象セルをダブルクリックするか、F2キーを押して編集モードにします。

変換したい文字をドラッグして選択し、F7キーを押してカタカナ候補へ変換します。

一部だけを選択すれば、姓だけ、商品名の一部分だけといった変更も可能です。

ただし、この方法を数百行に繰り返すのは現実的ではありません。

複数セルを一括で変換する必要がある場合は、次に紹介する置換やVBAを検討しましょう。

【操作のポイント】F7キーは入力時や少数セルの修正に適しており、確定済みデータの大量変換には向きません。

 

エクセルでひらがなをカタカナに一括変換する方法【VBA】

続いては、確定済みのひらがなを選択範囲ごとカタカナに変換するVBAの方法を確認していきます。

変換前のB列 変換後のB列
やまだ はなこ ヤマダ ハナコ
さとう こういち サトウ コウイチ

 

VBAコードによる選択範囲の変換

VBAではStrConv関数を使うと、ひらがなを全角カタカナへ変換できます。

変換したいセル範囲を選択してからマクロを実行する形式にすると、特定の列だけを安全に処理できます。

StrConv(文字列, vbKatakana)

このマクロは選択したセルの値を書き換えるため、実行前にファイルのコピーを保存しておくと安心です。

 

開発タブからのマクロ実行

開発タブを表示している場合は、Visual Basicを開いて標準モジュールへコードを貼り付けます。

開発タブが見当たらない場合は、ファイル、オプション、リボンのユーザー設定を開き、開発へチェックを付けて表示します。

コードを保存したら、シートへ戻って変換対象のB2からB10などを選択し、マクロ一覧からHiraganaToKatakanaを実行します。

Book1 – Excel ● □ ×
ファイル ホーム 挿入 ページ レイアウト 数式 データ 校閲 表示 開発
Visual Basic マクロ 記録 アドイン コントロール
名前ボックス B2:B10  fx  やまだ はなこ
A B C
1 氏名 フリガナ
2 山田 花子 やまだ はなこ
3 佐藤 恒一 さとう こういち
選択範囲を指定 ➤ マクロを実行
B2からB10を選択してから実行します。

この画面では、対象範囲を選んでからマクロの実行へ進むことが大切です。

 

値と数式を区別する注意点

VBAのcell.Valueを書き換える処理は、セルに入っている数式を結果の値へ置き換えます。

そのため、B列に数式が入っている表では、直接実行する前に別列へコピーするか、数式列を避けて実行する必要があります。

元データを残したい場合は、C列など空いている列に値をコピーしてから変換する方法が安全です。

また、セル内に英数字、記号、漢字が含まれていても、StrConvはひらがなの部分を主にカタカナへ変換します。

変換後の内容は元に戻す操作で復元できる場合もありますが、保存後は難しくなるため、バックアップの習慣が重要です。

【操作のポイント】VBAは大量データを短時間で処理できますが、値を上書きする前にコピーを作成しましょう。

 

ひらがなをカタカナに変換できない原因

続いては、ひらがなをカタカナに変換できないときの原因を確認していきます。

症状 確認する内容
PHONETIC関数がひらがなになる ふりがなの種類
F7キーが動かない 編集モードとFnキー

 

読み仮名情報が登録されていない状態

PHONETIC関数を入力しても期待したカタカナが表示されない場合、元セルに読み仮名情報が存在しないことがあります。

コピー元がWebサイト、CSV、他システムから貼り付けた文字列の場合、Excel独自のふりがな情報が付いていないケースがあります。

見た目が漢字のセルでも、読み仮名が保存されているとは限りません。

この場合は、IMEで読みを入力し直す、別のフリガナ列を用意する、VBAでひらがな文字列を変換するなどの方法を選びます。

 

F7キーを押すタイミングの違い

F7キーは確定済みセル全体を変換する機能ではなく、IMEで編集中の文字に対する変換操作です。

セルを一度クリックしただけの状態ではなく、F2キーまたはダブルクリックで編集モードへ入ってから使いましょう。

文字を選択せずにF7キーを押すと、カーソル位置や入力状態によっては期待通りに変わらないことがあります。

変換したい文字を選択してからF7キーを押すと、操作ミスを減らせます。

 

全角半角やスペースの混在

変換後のデータに全角カタカナと半角カタカナ、全角スペースと半角スペースが混在すると、見た目以上に扱いづらくなります。

たとえばヤマダ ハナコとヤマダ ハナコは別の文字列として認識されるため、COUNTIF関数やVLOOKUP関数で一致しない場合があります。

表記ゆれを確認する際は、LEN関数で文字数を比べたり、ASC関数やJIS関数で全角半角を整えたりする方法もあります。

一括変換の前後には、スペースと全角半角も含めてデータを確認することが品質管理につながります。

【操作のポイント】変換できないときは、関数の式より先に元データの読み仮名情報と編集状態を確認します。

 

カタカナ変換後のデータ整理

続いては、カタカナへ変換した後のデータを見やすく整える方法を確認していきます。

A列 B列 C列
氏名 フリガナ 確認結果
山田 花子 ヤマダ ハナコ 統一済み

 

値貼り付けによる変換結果の固定

PHONETIC関数で作成したカタカナ列を外部システムへ渡す場合は、数式を値へ変換しておくと安心です。

対象列をコピーし、貼り付けのオプションから値を選択すると、表示されているカタカナだけを残せます。

数式の参照先を削除する予定があるときは、先に値貼り付けを行いましょう。

 

並べ替えと検索での利用

カタカナのフリガナ列があれば、五十音順に近い形でデータを並べ替えやすくなります。

氏名が漢字の場合は読み順を判断しにくいため、B列のカタカナを基準に並べ替えると名簿管理が円滑です。

検索時も表記を統一しておけば、ひらがなとカタカナの違いによる見落としを防げます。

 

重複データの確認

フリガナ列を使うと、漢字表記が異なるデータの重複候補を探すこともできます。

=COUNTIF($B$2:$B$100,B2)

1行目がヘッダーの表でB2からB100にフリガナがある場合、この数式をC2へ入力して下へコピーします。

結果が2以上なら、同じカタカナ表記が複数存在することを示します。

同姓同名の可能性もあるため、重複判定の結果だけで削除せず、氏名や住所なども照合しましょう。

【操作のポイント】変換結果を業務データに使う前に、値貼り付け、表記統一、重複確認を行うと安全です。

 

まとめ エクセルでひらがなをカタカナに変換する方法

Excelでひらがなをカタカナに変換する方法は、作業するデータ量と目的によって選ぶことが大切です。

漢字の氏名からフリガナを取得する場合は、PHONETIC関数とふりがなの設定を活用します。

入力中の文字を素早くカタカナにするなら、F7キーが便利です。

すでに入力済みのひらがなを大量に一括変換したい場合は、StrConv関数を使ったVBAが役立ちます。

変換できない場合は、読み仮名情報の有無、セルの編集モード、全角半角の混在を順番に確認しましょう。

変換後は値貼り付けで結果を固定し、検索や並べ替えに使える整ったフリガナ列として活用していきましょう。

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