エタノールなどの物質の重量を考える際には「密度や比重といったパラメータの意味」や「その数値と単位の関係」を正しく理解しておく必要があります。
例えば代表的な流体にはエタノールなどがありますがこれらの密度や比重の数値と、その単位である g/cm3(g/ml、g/cc) 、g/L、kg/m3、kg/L、g/m3との関係は少しややこしく、以下でわかりやすくまとめていきます。
目次
エタノールの密度や比重のまとめ【温度25℃では約0.785】
まず25℃付近におけるエタノールの密度や比重の数値として0.785、785といった数値をよくみかけますが、これらの数値に続く単位が何なのかわかっていない方が意外と多く、以下で詳細を確認していきます。
なお、水は温度によってその密度や比重が変化していきますが、ここでは上述のよう代表的な数値となる25度付近の数値を元に記載しています。
エタノールの密度は約0.785g/cm3が基本【g/mlやg/cc:25度】
エタノールの密度の単位としてよくみかけるのがg/cm3であり、この場合のエタノールの密度は約0.785g/cm3となります。
これがエタノールの密度の代表値ともいえるため、覚えておくようにしましょう。以下のように文献値として記載されています。
http://www.alcohol.jp/expert/expert_table/01mitudo.pdfより引用
なお、cm3とmlとccは単位は違い数値は同じ単位といえるため、25℃におけるエタノールの密度は0.785g/mlや0.785g/ccなどとも記載することが可能です。
これらの単位は、どれでも同じように記載できることを認識しておくといいです。
エタノールの密度は約785g/Lとも換算できる
他にも、エタノールの密度の単位として、g/Lを使うケースもあります。
このとき、1cm3=0.001Lという変換式を使用すると、0.785g/cm3=0.785÷0.001=785g/Lとも書くことができます。
このg/Lという単位もよく使うため、理解しておきましょう。
エタノールの密度は785000g/m3とも表せる
さらに、エタノールの密度が0.785g/cm3であることと、1m3=1000000cm3(1cm3=0.000001m3)という換算式が成立することを考えますと、1g/cm3=785000g/m3という換算式が成り立ちます。
エタノールの密度は 785kg/m3とも記載できる
上述のエタノールの密度0.785g/cm3において、1g=0.001kgであることと1cm3=0.000001m3を活用すると、0.785×0.001/0.000001= 785kg/m3 と換算できるのです。
こちらもkg/m3の単位も良く使うので、覚えておくといいです。
水の密度は0.785kg/Lとも記載できる
さらに、上述の水の密度785kg/m3において、1m3=1000Lという関係を代入していくと、785kg/m3=785kg/1000L=0.785kg/Lと最初のg/cm3と同じ数値に換算できることがわかります。
結局はエタノールの密度0.785g/cm3や1000kg/m3を覚えておいて、後は適宜変換していくのがいいといえます。
エタノールの比重は1【単位はなし】
なお、比重とは対象物質の密度と基準物質の密度との比であるため、単位はありません。
特に固体や液体の場合の比重とは、基準となるエタノールの密度 1g/cm3 と比較した際に比率であり、単位はありません。
つまり、結局は自信と比較していることになるため、25度におけるエタノールの比重は数値0.785と記載できるのです。
どれもややこしいので、十分に注意していきましょう。
まとめ
ここでは、エタノールに関する密度や比重の数値と単位の関係について解説しました。
エタノールにおける密度の各々の単位と数値の関係は、0.785g/cm3(g/ml、g/cc)、785kg/m3、0.785kg/L、785000kg/m3となります。
一方で、水の比重はただの数値の1となり単位は無いことを覚えておくといいです。
単位変換になれ、各設計に役立てていきましょう。