身近なところにはさまざまな面白い科学現象が溢れています。例えば、「チョコとガムを一緒に食べると溶ける」ということを耳にしますが、なぜこのような現象が起こるのか理解していますか。
これは科学的な視点から説明することができ、ここではこの「チョコとガムを一緒に食べると溶けてなくなる理由」について解説していきます。
目次
チョコレートとガムを一緒に食べると溶ける理由
チョコとガムを一緒に食べると溶けてなくなる現象が起こるのは、「チョコレートとガムの各成分が混ざり合うことによって化学反応が起こること」が原因といえます。
チョコレートの成分としては、カカオ、砂糖、ココアパウダー、ココアバター、植物油脂(キャノーラ油など)、水あめ、乳化剤などが挙げられます。
この中でも、チョコとガムと一緒に食べる際の溶解に関与するものとして「ココアバター」「植物油脂」「乳化剤」等が挙げられます。
一方で、ガムの視点からも考えていきます。
ガムの構成成分としては「酢酸ビニル」「エステルガム」「ポリイソブチレン」「炭酸カルシウム」などが挙げられます。これが、
https://www.lotte.co.jp/kengaku/gum/school/02.htmlより引用
このとき、ガムの酢酸ビニルなどのエステルは反応性が比較的たかく、似たような成分であるチョコに含まれる油脂(カカオバターや植物油脂)と化学反応を引き起こし、溶解していくわけです。
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さらに、チョコに含まれている乳化剤とは、いわゆる界面活性材に近いようなものであり、簡単にいうと物質が混ざり合う反応を促進させる効果があるのです。
つまり、
・ガムに含まれる酢酸ビニルなどのエステル
・チョコレートに含有されるカカオバターや植物油脂
が反応物であり、かつその反応の促進剤のような位置づけとして乳化剤が作用することによって、「チョコレートとガムを一緒に食べると溶ける(溶解する)」といえます。
これが、ガムとチョコレートを一緒に食べると溶解する理由といえます。
まとめ
ここでは「チョコとガムを一緒に食べると溶けてなくなる理由」について解説しました。
これらを同時に摂取すると溶解するメカニズムとしては、
・チョコレートに含まれるカカオバターや植物油脂
・ガムに含まれる酢酸ビニル樹脂などのエステル
が反応物として、乳化剤(界面活性剤的なもの)があることでその反応をより引き起こしやすいことが関係しているといえます。
つまり、チョコとガムの成分同士の化学反応がガムが溶ける原因といえるのです。
身近な科学を理解して毎日をより楽しんでいきましょう。