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ベテルギウスまでの光年距離は?恒星までの距離測定を解説!(赤色超巨星:視差:年周視差:天体観測)

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夜空に輝く赤みがかった星ベテルギウスは、オリオン座を代表する一等星であり、「近い将来超新星爆発を起こす」という話でも有名です。

「ベテルギウスまでの距離は何光年なの?」「恒星の距離ってどうやって測るの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

この記事では、ベテルギウスまでの距離・測定方法・年周視差の原理・赤色超巨星としての特徴まで解説していきます。

目次

ベテルギウスまでの距離は約500〜700光年:測定誤差も含めて解説

それではまず、ベテルギウスまでの距離の数値と測定の難しさについて解説していきます。

ベテルギウスまでの距離は研究によって異なりますが、現在の最も信頼性の高い推定値は約500〜700光年(約150〜215パーセク)の範囲とされています。

2020年の研究(Harper et al.)では約725光年という値が示されていますが、ベテルギウスの表面が大きく脈動しているため正確な距離測定が困難です。

ベテルギウスまでの距離の数値まとめ

・代表的な推定値:約500〜725光年

・パーセク(pc):約150〜220 pc

・キロメートル:約4.7×10¹⁵〜6.9×10¹⁵km

・光の到達時間:約500〜725年

ベテルギウスを見ているとき、私たちは約500〜725年前のベテルギウスの姿を見ていることになります。

年周視差による恒星距離の測定原理

恒星までの距離を測定する最も基本的な方法は「年周視差(三角視差)法」です。

地球が太陽の周りを1年間公転する間に、近くの恒星が遠い背景の星に対してわずかにずれて見えます。このずれの角度の半分を視差(π)といいます。

距離(パーセク)= 1 ÷ 視差(秒角)

例:視差が0.01秒角(10ミリ秒角)の恒星の場合

距離=1÷0.01=100パーセク≒326光年

パーセクという単位は「視差が1秒角(1/3600度)のときの距離」として定義されており、年周視差から自然に導かれる距離の単位です。

ベテルギウスの赤色超巨星としての特徴

続いては、ベテルギウスの天体としての特徴と超新星爆発の可能性を確認していきます。

ベテルギウスの大きさと明るさ

ベテルギウスは「赤色超巨星」に分類される非常に巨大な星です。

ベテルギウスの直径は太陽の約700〜1000倍(推定値)であり、もし太陽の位置にベテルギウスを置くと、その表面は木星軌道付近まで達する大きさです。

光度は太陽の約10万倍であり、その明るさゆえに約500光年という遠い距離でも一等星として輝いています。

2019〜2020年の「大減光」と超新星爆発

2019〜2020年にかけてベテルギウスが急激に暗くなり「超新星爆発が近い?」と話題になりましたが、最終的には星の表面物質が噴出して塵が星を覆ったことによる一時的な減光と判明しました。

ベテルギウスが超新星爆発を起こすのは今後10万年以内と推定されており、天文学的には「近い将来」ですが人間の時間スケールでは非常に長い先です。

爆発時には満月に匹敵する明るさで数週間輝き続け、昼間でも見える超新星として観測されると予測されています。

ヒッパルコス衛星・ガイア衛星による精密測定

ESA(欧州宇宙機関)のヒッパルコス衛星(1989〜1993年)やガイア衛星(2013年〜)は、年周視差を超高精度で測定することで多数の恒星の距離を精密に求めました。

ガイア衛星は視差の精度を1マイクロ秒角(100万分の1秒角)レベルまで向上させており、数千パーセク(数千光年)先の恒星まで精密な距離測定が可能になりました。

ベテルギウスのような巨大な脈動星は視差測定が難しいため、依然として距離の不確かさが残っています。

まとめ

この記事では、ベテルギウスまでの距離(約500〜725光年)・年周視差による測定原理・赤色超巨星としての特徴・超新星爆発の可能性・精密測定衛星について解説しました。

ベテルギウスまでの距離は約500〜725光年であり、年周視差による測定は脈動星では誤差が大きくなることから、ガイア衛星などによる精密測定が継続されています。

「近い将来」超新星爆発が予測されるベテルギウスは、現代天文学で最も注目されている恒星のひとつとして、今後の観測成果に期待が集まっているでしょう。

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