売り上げや利益などの管理を行う際に、よく前年比や伸び率(増減比)といった指標を元に議論することが多いです。
そのため、これら前年比や伸び率(増減比)の正しい求め方の知識が必要となるわけですが、これらの具体的な計算方法について理解していますか。
ここでは、前年比や伸び率の意味や計算方法について解説していきます。
目次
前年比や伸び率(増減比)の意味と求め方【定義】
それではまず、前年比の定義について確認していきます。
前年比とは売り上げ、利益、販売個数などの項目において、ある対象の年の数値に対する一つ前の年の数値との比といえます。
計算式としては、前年比=対象年の数値÷その前年の数値となるわけです。
なお、パーセント表記したいのであれば、上の数値に×100をすればいいのです。
例えば2020年の売り上げがa円であり、2019年の売り上げがb円であれば、2020年時の前年比はa/bという計算式で求めることができるのです。
伸び率(増減比)の計算方法【パーセントやマイナスとの関係】
一方で、伸び率とは「どの程度伸びたか」を表すものであるため、伸び率=前年比-1という換算式が成立します。別名増減率などともいいます。
よって、前年比が1よりも小さい(前年よりも売り上げ等の数値が低くなったとき)には伸び率がマイナスにもなることを理解しておくといいです。
なお、パーセント表記したいのであれば、前年比にも単位:%の数値を使用し、引く数値も1ではなく、100で置き換えたものを採用します。
前年比と伸び率(増減比)の計算問題を解いてみよう
それでは、これら前年比や伸び率の解き方に慣れるためにも練習問題を解いていきましょう。
例題1
ある会社の2021年の利益は400000円でした。2020年の利益が350000円であった場合、2021年における利益の前年比はいくらになるでしょうか。
解答1
上の前年比の定義に従って計算していきます。
400000 ÷ 350000 ≒1.143= 約143パーセントと求められました。
続いて、伸び率(パーセント)の求め方も確認していきます。
例題2
ある会社の2030年の売り上げは400000円でした。2029年の売り上げが500000円であったときの伸び率はパーセント表示でいくらになるでしょうか。
解答2
上の伸び率の定義に従って計算していきます。
(400000 ÷ 500000)-1 =-0.2= マイナス20パーセントと求められました。
伸び率(増減比)では、マイナスにもプラスにもなることを覚えておくといいです。
まとめ
ここでは、前年比や伸び率(増減比)の定義と計算方法について解説しました。前年比はある年とその前の年の売り上げや利益の数値の比です。
一方で、伸び率は前年比かた基準となる数値(1や100%)を引いたものといえます。
なお、百分率で求める際には×100をするといいです。さまざまな定義を理解し、毎日の生活に役立てていきましょう。