波数の計算方法を学ぼうとしたとき、どの公式を使えばよいか迷う方も多いでしょう。
波数は波長から求める方法と振動数から求める方法の2通りがあり、用途によって使い分けが必要です。
本記事では、波数の求め方・公式・計算手順を具体的な例を交えてわかりやすく解説していきます。
目次
波数の求め方は波長の逆数を取るか振動数を光速で割ることで得られる
それではまず、波数を求める2つの基本方法について解説していきます。
方法①:波長から求める → ν̃=1/λ(λはcm単位)
方法②:振動数から求める → ν̃=ν/c(cは光速 2.998×10¹⁰ cm/s)
どちらの方法でも同じ結果が得られますが、与えられた情報によって使い分けましょう。
波長から波数を求める手順
波長から波数を求める手順は以下の通りです。
①波長をcm単位に変換する(μm→cm:×10⁻⁴、nm→cm:×10⁻⁷)
②波数=1/波長(cm)を計算する
例)波長2.5μm → λ=2.5×10⁻⁴ cm → ν̃=1/(2.5×10⁻⁴)=4000 cm⁻¹
波長の単位変換を忘れずに行うことが正確な計算の第一歩です。
振動数から波数を求める手順
①振動数ν(Hz)を確認する
②波数=ν÷c(2.998×10¹⁰ cm/s)を計算する
例)ν=1.2×10¹⁴ Hz → ν̃=1.2×10¹⁴÷(2.998×10¹⁰)≒4003 cm⁻¹
角波数の求め方
物理・量子力学で使う角波数kは以下の式で求めます。
k=2π/λ(λはm単位)
または k=2πν̃(ν̃はcm⁻¹単位のとき、単位変換に注意)
波数の計算練習問題と解答
続いては、波数の計算練習問題について確認していきます。
具体的な問題を解くことで、計算手順をしっかり身につけましょう。
練習問題①
問題:波長10μmの赤外線の波数を求めよ。
λ=10μm=10×10⁻⁴ cm=10⁻³ cm
ν̃=1/λ=1/10⁻³=1000 cm⁻¹
答え:1000 cm⁻¹
練習問題②
問題:振動数6×10¹³ Hzの光の波数を求めよ。
ν̃=ν/c=(6×10¹³)/(2.998×10¹⁰)≒2001 cm⁻¹
答え:約2000 cm⁻¹
練習問題③(逆算)
問題:波数4000 cm⁻¹の光の波長は何μmか。
λ=1/ν̃=1/4000=2.5×10⁻⁴ cm=2.5μm
答え:2.5μm
逆算でも波数の逆数を取ることで波長が求められます。
波数計算での注意点とよくあるミス
続いては、波数計算でよくある注意点とミスについて確認していきます。
単位の統一が最重要
波数計算で最も多いミスは、波長の単位変換ミスです。
波数をcm⁻¹で求めたい場合は、波長を必ずcm単位に変換してから計算します。
m⁻¹単位で波数を求める場合は、波長をm単位に変換して計算しましょう。
SI単位系とcgs単位系の混在に注意
| 単位系 | 波数の単位 | 波長の単位 | 光速の単位 |
|---|---|---|---|
| cgs(分光学) | cm⁻¹ | cm | cm/s |
| SI(物理) | m⁻¹ | m | m/s |
分光学ではcm⁻¹、物理ではm⁻¹が使われることが多く、単位系の混在に注意が必要です。
角波数と通常の波数の混同に注意
角波数k=2π/λと通常の波数ν̃=1/λは2πの違いがあります。
問題文でkを求めるのかν̃を求めるのかを必ず確認してから計算しましょう。
特に量子力学の問題では角波数kが使われることが多いため、注意が必要です。
まとめ
本記事では、波数の求め方(波長の逆数・振動数÷光速)、計算手順、練習問題、よくあるミスについて解説しました。
基本公式ν̃=1/λとν̃=ν/cをしっかり覚え、単位変換を丁寧に行うことが正確な計算の鍵です。
角波数との混同にも注意しながら、波数の計算をマスターしていきましょう。