科学に関する実験や勉強を行っていると、「密度、体積(容積)、質量」などの数値計算が必要とことが多くあります。
これらの指標は状況に応じて、使い分ける必要があり、各々を変換できるようにしておくといいです。
ここでは、「密度、体積、質量の求め方」と「これらを変換するための計算問題」について解説していきます。
目次
密度、体積、質量の換算方法と違い
各々の用語について解説していきます。
まずは質量から確認していきましょう。
質量とは?
物質の質量とは、私たちが生活の中でも良く使用する言葉の「重さ」と同様の意味を持ちます。
厳密には重さ(重量)と質量は異なるものであり、質量は物体そのものの数値であり単位にはkg(キログラム)やg(グラム)を使用します。
一方で、重量とは物体の質量に重力加速度をかけたものであり、単位にはkgf(キログラム重)を使用します。重力の大きさが違うところで、この重量は変化しますが、質量は変化しないといった具合です。
体積とは?
続いて、体積について考えていきます。体積は理解している方が多いかもしれないですが、物体が占める空間の大きさのことを指し、単位はm3(立方メートル)やL(リットル)などを使用します。
密度、質量、体積の換算式(求め方)
そして、上述の質量や体積を用いて、密度を表すことが出来ます。具体的に、密度とは単位体積あたりの質量のことを指し、密度=質量/体積という変換式によって表現できます。
つまり、密度が大きいほど同じ体積でもその質量が大きくなるのです。よって、密度が大きい材料である鉄などの金属はサイズが小さくても重く感じ、パンなどの密度が低いものはサイズが大きくても軽いと感じるわけです。
なお、密度、質量、体積の中で二つがわかっていれば残り一つを計算することができます。例えば、体積であれば、体積=質量÷密度、質量であれば質量=密度×体積となるわけです。
各々の関係性についてきちんと理解しておきましょう。
密度、質量、体積の換算の計算問題を解いてみよう
それでは、密度、質量、体積の変換に慣れるためにも、計算を行っていきましょう。
まずは、質量と体積から密度を求める問題を解いてみます。
質量と体積から密度を計算する方法
例題1
ある材料の体積20cm3であり、その質量は50gです。この材料の密度はいくらになるでしょうか。
解答1
密度の定義に従って計算していきましょう。
すると、密度=50/20=2.5g/cm3と求めることができました。
密度と質量から体積を計算してみましょう
続いて、体積の算出方法を確認していきます。
例題2
ある物体の密度は8g/cm3であり、その質量は72gです。この部材の体積はいくつになるでしょうか。
解答2
こちらも体積の換算式に当てはめ計算していきましょう。
体積=72÷8=9cm3(立方センチメートル)と求めることができました。
密度と体積から質量の計算問題
続いて、質量への換算も確認していきます。
例題3
ある材料の密度は5g/cm3であり、その体積は10cm3です。この物体の質量はいくらになるでしょうか。
解答3
質量への計算式を参考にし、求めていきます。
よって、5×10=質量50gと計算されるのです。
これらが、密度、質量、体積の関係式です。どれも重要ですので、しっかり理解しておきましょう。
まとめ
ここでは、「密度、質量、体積の違いと定義、変換方法」について解説しました。
質量は物体自身の重さを表すもので、体積は物体のサイズを表す指標といえます。そして、密度は質量÷体積で表される量であり、その単位には[g/cm3]などを使用することは基本です。
変換時にはこの関係式を利用し、実際に計算していきましょう。
科学に関する用語を理解し、ちょっとした日常を楽しんでいきましょう。