私たちが生活している中で良く似たような言葉を耳にすることがあります。
例えば、金属関係の用語であればステンレス、スチール(鋼)などがあるわけですが、これらの違いについて理解していますか。
ここでは、ステンレスとスチールの意味や違いについて解説していきます。
目次
スチール(鋼)とは?
まずは、スチールについて確認していきます。
スチールとは英語にすると「steel」であり、日本語訳すると「鋼」のことを意味します。
そして、鋼とはいわゆる鉄に微量の炭素が混ざったものであり、以下のようなものを指します。
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基本的に、私たちが鉄(純鉄、鉄がほぼ100パーセントのもの)と考えているものは、基本的にこの鋼であるといえます。
ステンレスとスチール(鋼)の違いは?
一方でステンレスとは正式には「stain less steel」の略であり、錆びない鋼(錆びにくい鋼)と訳すことができるのです。
つまり、ステンレスはスチール(鋼)の一種といえ、以下のようなものがあります。
具体的に一般的なスチールは先にも述べたように、鉄と微量の炭素で構成されていますが、ステンレスでは「鉄に加えて、少量のクロム、ニッケル、微量の炭素」なども添加されています。
これらクロムなどが存在すると、これらは容易に酸化され、鉄の表面に不動態(ほとんど反応しない)の皮膜を形成するのです。
以下のようなイメージです。
この皮膜があるためにステンレスはこれ以上錆びにくい材料となっているわけです。なお、ステンレスと一言でいってもその種類は非常に豊富であり、性質は異なることも頭に入れておきましょう。
つまり、全体的な傾向として、ステンレスは錆びにくいが、鋼は錆びやすいという違いがあることを覚えておくといいです。
コスト面での違い
ステンレスとスチール(鋼)の性質面での違いは上述の通りですが、コスト面でも違いがあります。
具体的には、ステンレスのほうが基本的にスチール(鋼)の方がコストが高い傾向にあります。
これは先にも述べたように、ステンレスの方が性能が基本的に高いためといえます。よって、状況に応じてステンレスとスチールを使い分けるのがいいのです。
ステンレスとスチール(鋼)の見分け方
なお、ステンレスとスチールを見分けるためにはいくつかの方法があり、以下で詳細を確認していきます。
外観(光沢の有無)で見分ける
ステンレスの方が基本的に光沢があるものが多く、スチール(鋼)はあまり光沢がない金属っぽくない外観といえます。
慣れてくれば、見ただけでステンレスかスチールかわかるようになるので、身近にわかる人と一緒に見比べ、経験を積むのがおすすめです。
錆びかけかどうかで見極める
なお、先にも述べたように、ステンレスは錆びにくく、鋼は比較的錆びやすいです。
そのため、普通の環境下において錆がある程度発生しているものがあれば、それは鋼と考えていいのです。
ただ、環境の過酷さによっては、ステンレスでも錆びるケースがあるので、あくまで参考として各々の違いを見分けることができる程度に理解しておきましょう。
まとめ
ここでは、ステンレスとスチールの意味や違い、見分け方について確認しました。
スチールは鋼をことを意味し、これは鉄と微量の炭素からなるものです。一方で、ステンレスでは、これらに加え、クロムやニッケルなどの元素が含まれていることが多いです。
そして、ステンレスの方がスチールよりも錆びにくいが高価といえます。
ステンレスとスチールの違い、見分け方を理解して、毎日の生活に役立てていきましょう。