この記事では、レイノルズ数の求め方・計算・公式・単位は?円管の代表長さ、乱流と層流の判断方法などについて、わかりやすく解説しています。
例題と解答も記載していますので、ぜひご活用くださいませ(^^)/
それでは詳しく見ていきましょう!
目次
レイノルズ数の求め方・計算の公式(定義)や単位を徹底解説!
それでは、まずレイノルズ数の求め方・計算の公式(定義)や単位について解説していきます。
レイノルズ数は、流体の慣性力と粘性力の比を表す無次元数で、次の式で定義されます。
Re = (ρ × v × L) ÷ μ
ここで、Re はレイノルズ数、ρ は流体の密度 [kg/m³]、v は流速 [m/s]、L は代表長さ [m]、μ は流体の粘度 [Pa·s] です。
この式から分かるように、レイノルズ数には単位がありません(比のため)。
単位がないために、レイノルズ数は無次元数とも呼ばれるのですね!
レイノルズ数の代表長さとは?【円管など】
次に、レイノルズ数の代表長さについて解説していきます。
上でレイノルズ数のRe = (ρ × v × L) ÷ μの計算式を解説しましたが、代表長さの意味がわかりにくいですね。
この代表長さは、流れ場の形状を特徴づける長さのことで、流れ場によって異なります。
具体的にみていきましょう。
円管での代表長さは?
例えば、頻出の円管内の流れでは、
代表長さは管の直径
になります。
平板での代表長さは?
一方、平板上の流れでは、
代表長さは平板の長さ
になります。
代表長さの選び方によって、レイノルズ数の値が変わるので注意が必要ですね!
レイノルズ数の計算方法の実例を紹介!実際に解いてみよう
続いて、レイノルズ数の計算方法の実例を紹介します。
基礎的ですが重要な問題を記載しますので、実際に解いてみましょう。
例題
直径 0.02 m の円管内を、密度 1000 kg/m³、粘度 0.001 Pa·s の水が、平均流速 0.5 m/s で流れている場合のレイノルズ数を計算してみましょう。
解答
上のレイノルズ数の公式に当てはめるといいです。単位には注意しましょう!
ρ = 1000 kg/m³
v = 0.5 m/s
L = 0.02 m
μ = 0.001 Pa·s
これらの値を、レイノルズ数の公式に代入すると、
Re = (1000 kg/m³ × 0.5 m/s × 0.02 m) ÷ 0.001 Pa·s
= 10000
したがって、このときのレイノルズ数は 10000 になります。
レイノルズ数の単位はないこともしっかり理解しておきましょう。
レイノルズ数と乱流・層流の判断方法
最後に、レイノルズ数と乱流・層流の判断方法について解説していきます。
レイノルズ数が小さいときは、流れは層流になります。層流では、流体の粒子は層状に流れ、流体の混合はほとんど起こりません。
一方、レイノルズ数が大きいときは、流れは乱流になります。乱流では、流体の粒子は不規則に運動し、流体の混合が盛んに起こります。
円管内の流れでは、
レイノルズ数が 2300 以下のときは層流、4000 以上のときは乱流にと判断するのが一般的
ですね。
2300 から 4000 の間は、遷移領域と呼ばれ、層流から乱流への遷移が起こります。
ただし、この値は流れ場の形状や表面の粗さなど状況によって変わるので、一つの目安として考えておきましょう!
まとめ レイノルズ数と乱流・層流とは?公式・定義や単位は?【円管の代表長さなどわかりやすく!】
ここでは、レイノルズ数の求め方・計算・公式・単位は?【乱流と層流:円管の代表長さなどわかりやすく!Re】について解説しました。
レイノルズ数の扱いになれ、技術スキルをさらに磨いていきましょう!