科学的な解析を行う際には、物質の基礎的な性質を理解しておくといい場面が多いです。
例えば、不活性ガスとして有名な気体として窒素が挙げられますが、この窒素の性質について理解していますか。
ここでは「窒素の分子式や構造式」「窒素の質量や密度[g/cm3]や[g/l]と換算式」について解説していきます。
目次
窒素の分子式や構造式は？
まず、窒素の分子式について確認します。
窒素の分子式はN2で表されます。なお、化学式という言葉がありますが、これは分子式や構造式などの各表し方の総称のことを指しています。
つまり、分子式とは化学式の一種であることを理解しておくといいです。
また、窒素の構造式は以下のように原子NとNの間が3重結合で結びついたような状態になっています。
この窒素の分子式を元に窒素の密度や分子量について考えていきましょう。
窒素の密度[g/L]や比重や分子量はどれくらいか
それでは、続いて窒素の分子量について考えていきます。
窒素原子の原子量は14であり、上述のよう窒素は二原子分子（Nが二つついたもの：N2）であるため、分子量は原子量×2となります。よって、14×2＝28gが窒素の分子量となります。
この窒素の分子量を用いて、窒素の密度を算出していきます。
このとき、まず1モルの気体の体積は常温常圧下で約22.4Lという性質を利用していきまふす。上の窒素の1モルあたりの質量28gを用いますと、22.4Lで28gとなるわけです。
よって、窒素の常温付近での密度は28÷22.4＝約1.25g/L と換算できるといえます。
なお、窒素の比重も同じ数値の1.25ですが、単位はありません。これは比重とは基準物質との比であり、その基準物質として同じ状態での空気の密度（常温常圧では1g/l）であるためです。
窒素の密度の単位を［g/cm］に変換しよう
上述の窒素の密度1.25の単位はg/Lでした。ただ、g/cm3表記で使用する場面も多くあるために、そちらへの換算も行っておきましょう。
具体的には、1L＝1000cm3であるため、上の数値を1000で割るとよく、空気の密度は0.00125g/cm3と計算できるのです。
きちんと理解しておきましょう。
窒素の重さを求めてみよう【1立方メートル（m3：立米）あたりの質量】
このように、窒素の化学式や密度や質量の求め方が理解できましたら、続いて窒素の質量を練習問題を交えて計算していきましょう。
・例題1
窒素1m3（立方メートル）の重さはいくらでしょうか。密度1.25g/L（0.00125g/cm3）を使用して換算しましょう。
・解答1
定義に従って計算していきます。
1m3＝1000Lであるため、1.25 × 1000 = 1250g＝1.25㎏程度とわかります。
1000Lで1キロであるため、いかに窒素が軽いのかがよくわかりますね、
このたき、窒素の密度に窒素の体積をかけると窒素の重さ（質量）に変換できると覚えておきましょう。
まとめ 窒素の分子式・構造式や密度、分子量、重量の計算方法
ここでは、窒素の化学式、分子式、構造式や、密度、分子量や質量（重量）を求める方法について確認しました。
窒素の分子式（化学式）はN2であり、構造式はこれらの窒素原子同士を三重結合で結んだものといえます。
なお、窒素の分子量は窒素原子の原子量と分子式を元に求めるとよく、28g/molとなりす。
なお、窒素の密度は１molあたりの質量28gを、常温常圧下での1モルの体積22.4L程度でわるとよく、空を飛ぶその数値は1.25g/Lと計算されます。
この窒素の密度の単位をg/lからg/cm3に変換すると、0.00125g/cm3と算出できることを覚えておくといいです。
なお、窒素の重さを求めるときには、体積にこの窒素の密度をかけるだけで求められます。
身近な物質の質量や密度を理解し、より毎日を楽しんでいきましょう。
