ビジネス関連の用語には、難しいものがたくさんあり、なかなか覚えられないですよね。
特に、アルファベット表記のものが多く、一つ初丁寧に覚えていく必要があります。
例えば、製品を購入する際によく使用する用語として、MOQやSPQというものがありますが、これらの意味や違いはわかりますか。
ここでは、MOQとSPQに関する内容について解説していきます。
目次
MOQとは最低発注量のこと
MOQとは、「Minimum Order Quantity」の略であり、最低発注単位と日本語訳されます。
具体例を挙げて、MOQについて解説していきます。
メーカー同士のやりとりにおいてある製品を購入するとき、基本的にある程度の数量で発注します。これは、複数の数量でないと、製品コスト以外の輸送費、梱包部材費、個別梱包するための人件費などのコストの割合が高くなってしまいます。
結果として、製品の単価が上がってしまうわけです。そうなると、購入する側のメーカーにも製造・販売するメーカーにも利益が少なくなります。
このようなケースに陥らないようにするためにも、このMOQ(最低発注単位)を指定しているのです。
製品単価と発注数の関係
ただ、MOQを決めていたからといって、あくまでお互いの損失を減らす最低限のラインであるだけです。つまり、発注の個数がMOQからより大きくなるほど、基本的に製品単価は安くなります。
例えば、以下のような樹脂ケースの発注数量と単価の関係が挙げられます(架空のデータです。)。
発注数量 | 製品単価 |
---|---|
5個(MOQ) | 500円 |
10個 | 450円 |
30個 | 420円 |
発注数と製品単価の関係をグラフにすると以下のようなイメージとなります。
これらがMOQに関する説明です。
それでは、MOQと似たような意味を持つ用語である、SPQはどのような意味を持つのでしょうか。
以下で確認していきます。
SPQとは標準梱包量のこと
SPQは「Standard Package Quantity」の略であり、標準梱包量という意味があります。
具体的には、「製品の基準として一箱あたりに何個の製品を入れるのか」ということを表した指標であるといえます。
例えば、以下のような段ボール1箱にボールが10個が販売時の標準のパッケージ状態とするのであれば、SPQ=10個といえます。
つまり、何個単位で購入できるかはこのSPQに依存してくるわけです。
MOQとSPQの違い
このように、MOQとSPQは別物ですが、「発注時の数量を決めるための量」という観点からは同じです。
例えば、ある製品のMOQが20個であり、SPQが10個であるとします。ただ、製品を購入するメーカーの方では、25個欲しいとします。
そのため、MOQ20個では足らなく、かるSPQが10個であるために、必要数を満たす最低の発注可能数量は30個となるのです。
また、MOQのみの記載である場合があり、そのような場合は比較的柔軟に製品の梱包数を変えられるケースが多いです。すると、余ることなく25個ぴったりで発注できることもあります。
まとめ
このように、MOQ:最低発注量、SPQ:標準梱包量について解説しました。
MOQとSPQは上述のように違うものですが、「発注する際の発注量を選ぶ基準の指標である」という単位からは同じです。
どちらがどちらかわからなくなったときは、英語表記に戻って何の略であったかを確認するといいです。
ややこしいビジネス用語のMOQ、SPQの意味をきちんと理解し、より良いビジネスライフを送っていきましょう。