科学的な解析を行う際には、物質の基礎的な性質を理解しておくといい場面が多いです。
例えば、炭化水素として有名な気体にメタンが挙げられますが、このメタンの性質について理解していますか。
ここでは「メタンの分子式や構造式」「メタンの質量や密度[g/cm3]や[g/l]と換算式」について解説していきます。
目次
メタンの分子式や構造式は?
まず、メタンの分子式について確認します。
メタンの分子式はCH4で表されます。なお、化学式という言葉がありますが、これは分子式や構造式などの各表し方の総称のことを指しています。
つまりメタンなどの化学物質において「分子式」とは、化学式の一種であることを理解しておくといいです。
また、メタンの構造式は以下のように炭素Cを中心として、その周りを4つのH元素が配置されているような構造となっています。
なお、メタンの立体構造は正四面体であることも理解しておくといいです。
このメタンの分子式を元に窒素の密度や分子量について考えていきましょう。
メタンの密度[g/L]や比重や分子量はどれくらいか
それでは、メタンの分子量について考えていきます。
メタン原子を構成する炭素原子Cの原子量は12であり、水素原子Hは1となります。メタンの分子式は上述のよう炭素原子が1つ、水素原子が4つであるため、12+1×4=16g/molがメタンの分子量となります。
このメタンの分子量を用いて、窒素の密度を算出していきます。
このとき、1モルの気体の体積は常温常圧下で約22.4Lという性質を利用していきます。上の窒素の1モルあたりの質量216gを用いますと、22.4Lで16gとなるわけです。
よって、メタンの常温付近での密度は16÷22.4=約0.714g/L と換算できるといえます。
なお、メタンの比重は同じ数値の0.714ですが、密度と違って単位はありません。これは比重とは基準物質との比であり、その基準物質として同じ状態での空気の密度(常温常圧では1g/l)であるためです。
メタンの密度の単位を[g/cm]に変換しよう
上述のメタンの密度0.714の単位はg/Lでした。ただ、g/cm3表記で使用する場面も多くあるために、そちらへの換算も行っておきましょう。
具体的には、1L=1000cm3であるため、上の数値を1000で割るとよく、空気の密度は0.000714g/cm3と計算できるのです。
きちんと理解しておきましょう。
メタンの重さを求めてみよう【1立方メートル(m3:立米)あたりの質量】
このようにメタンの化学式や密度や質量の求め方が理解できましたら、続いて窒素の質量を練習問題を交えて計算していきましょう。
・例題1
メタン1m3(立方メートル)の重さはいくらでしょうか。密度0.714g/L(0.00714g/cm3)を使用して換算しましょう。
・解答1
定義に従って計算していきます。
1m3=1000Lであるため、0.714 × 1000 = 714g=0.714㎏程度とわかります。
1000Lで1キロであるため、いかにメタンが軽いのかがよくわかりますね。このたき、メタンの密度に窒素の体積をかけると窒素の重さ(質量)に変換できると覚えておきましょう。
なお、メタンは引火性が高いため、気を付けて扱うようにするといいです。
まとめ メタンの分子式・構造式や密度、分子量、重量の計算方法
ここではメタンの分子式、構造式や、密度、分子量や質量(重量)を求める方法について確認しました。
メタンの分子式(化学式)はCH4であり、構造式は炭素原子を中心として上下にHが配置されたようなものとなります。
なお、メタンの分子量は炭素と水素原子の原子量と分子式を元に求めるとよく16g/molとなりす。
また、メタンの密度は1molあたりの質量16gを、常温常圧下での1モルの体積22.4L程度でわるとよく、空を飛ぶその数値は0.714g/Lと計算されます。
この窒素の密度の単位をg/lからg/cm3に変換すると、0.00714g/cm3と算出できることを覚えておくといいです。
なお、メタンの重さを求めるときには、体積にこの窒素の密度をかけるだけで求められます。
身近な物質の質量や密度を理解し、より毎日を楽しんでいきましょう。