よく地震などにおける規模の大きさを表す指標として、マグニチュードと呼ばれるものを良く見かけます。
このマグニチュードとはどのような定義で、どのように計算されているのか知っていますか。
ここでは「マグニチュードの求め方」「1上がるとエネルギーは何倍になるのか」ということについて確認していきます。
目次
地震のマグニチュードが1上がると何倍のエネルギーになるのか
まずは、地震などにおけるマグニチュードの定義について確認していきます。
マグニチュードとエネルギーの関係式は、以下のようにlogE=1.5M + 4.8という計算式によって定義されているのです。このときlogの底は10で常用対数となっています。
つまり、エネルギーの大きさEは、マグニチュード(M)が1違う(上がる)とエネルギーは10^1.5上昇するのです。これは、31.62倍に相当するのです。
マグニチュードが2上がるとどうなる?3上がるとどうなる?
同様に地震におけるマグニチュードが2上がった場合や、3増えたときについても考えていきましょう。
上の換算式から、マグニチュードは2上昇すると、10^(1.5×2)=1^3倍=1000倍エネルギーは上昇するのです。
さらに、マグニチュードが3増えれば、10^4.5=31623倍エネルギーが増加するといった具合です。
以下にマグニチュードとエネルギーの関係のグラフを示しておきます。
マグニチュードの倍率の計算問題を解いてみよう
それでは、地震におけるマグニチュードとエネルギーの関係の計算に慣れるためにも、実際にも問題を解いていきましょう。
例題
マグニチュードが基準値から何倍か上昇した際に、そのエネルギーは1000000倍増加したとします。
このときマグニチュードはいくつ変化したでしょうか。
解答
これも上のエネルギーとマグニチュードの変換式を利用していきます。
エネルギーの変化倍率=10^(1.5×マグニチュードの変化数)=1000000という計算式が成立するため、1.5×マグニチュードの変化数=6となります。
よって、マグニチュードは4上がったと求められるのです。
エネルギーやマグニチュードの定義はややこしいため、混乱しないよう十分に気を付けていきましょう。
まとめ
ここでは、地震におけるマグニチュードとエネルギーの関係(1上がると何倍のエネルギーになるのか)について確認しました。
マグニチュードとエネルギーは、logE=1.5M + 4.8という対数関数で結びつけることができるため、マグニチュードが1違う(増える)と10^1.5倍=約32倍のエネルギーの倍率となります。
きちんとマグニチュードの計算に慣れ、その数値の扱いに慣れていきましょう。