【Excel】エクセルで平均を出す方法・範囲を指定する方法(AVERAGE関数・平均点・時間の平均)
エクセルで平均を出すときは、AVERAGE関数を使う方法が基本です。
テストの平均点、売上の平均、作業時間の平均など、集計したい数値が並ぶ場面では、対象範囲を正しく指定することが重要になります。
一方で、空白セル、文字列、ゼロ、エラー値が混在すると、意図した平均にならないこともあります。
AVERAGE関数では、指定した範囲に含まれる数値だけを合計し、数値が入ったセル数で割って平均値を求めます。
基本の数式は =AVERAGE(B2:B11) です。
この記事では、AVERAGE関数で平均を出す方法から、範囲指定、平均点、時間の平均、よくあるエラーへの対処までを順に解説します。
表の構造を確認して、目的に合う平均の出し方を選びましょう。
エクセルで平均を出す基本操作
それではまず、エクセルで平均を求める基本的な操作について解説していきます。
| A | B | C |
|---|---|---|
| 1 | 氏名 | 得点 |
| 2 | 田中 | 78 |
| 3 | 佐藤 | 92 |
| 4 | 鈴木 | 65 |
| 5 | 平均 | 78.3 |
AVERAGE関数の入力手順
平均を表示したいセルを選択し、数式バーまたはセルにAVERAGE関数を入力します。
この例では、C5セルに =AVERAGE(C2:C4) と入力します。
=AVERAGE(C2:C4)
C2セルからC4セルまでの数値を合計し、数値が入力されているセル数で割る数式です。
入力後にEnterキーを押すと、78.333333のような結果が表示される場合があります。
小数点以下の表示桁数は、ホームタブの小数点以下の表示桁数を減らすボタンで整えられます。

平均点を整数で表示したい場合でも、セルに保存されている値は小数を含む場合があるため、表示形式と計算結果は分けて考えることが大切です。
オートSUMから平均を選ぶ操作
関数名を手入力しなくても、ホームタブのオートSUMを利用して平均を出せます。
平均を入れたいセルをクリックしてから、オートSUMの▼を選び、一覧から平均をクリックしましょう。
エクセルは近くにある連続した数値を候補として自動選択します。
候補の範囲が正しいかを確認し、違う場合はマウスでセル範囲をドラッグして選び直します。

自動選択された範囲をそのまま確定する前に、色付きの点線枠を確認する習慣を付けると、集計漏れを防ぎやすくなります。
【操作のポイント】平均を入れるセルの直上または左側に数値が連続していると、オートSUMは範囲を認識しやすくなります。
平均値の表示形式
平均値は小数になることが多いため、表示形式を整えると表が読みやすくなります。
セルを選択し、ホームタブの数値グループから小数点以下の表示桁数を増減します。
テストの平均点であれば小数第1位、金額であれば整数、比率ならパーセント表示など、用途に合わせるとよいでしょう。
表示だけを丸めても、計算に使われる元の値が必ずしも丸められるわけではありません。
計算結果そのものを丸めたいときは、ROUND関数を組み合わせます。
=ROUND(AVERAGE(C2:C4),1)
平均値を小数第1位までに丸めて返します。
【操作のポイント】見た目だけを整える場合は表示形式、計算結果を確定的に丸める場合はROUND関数を使い分けます。
AVERAGE関数の範囲指定
続いては、AVERAGE関数で範囲を指定する方法を確認していきます。
| A | B | C | D | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 氏名 | 国語 | 数学 | 英語 |
| 2 | 田中 | 80 | 75 | 90 |
| 3 | 佐藤 | 70 | 88 | 82 |
連続したセル範囲の指定
もっとも一般的な指定方法は、開始セルと終了セルをコロンでつなぐ方法です。
たとえばB2セルからD2セルまでの平均を求めるなら、=AVERAGE(B2:D2) と入力します。
この数式では、B2、C2、D2の3セルが計算対象になります。
数式を入力してからマウスで範囲をドラッグしても、セル参照は自動で入力されます。
同じ行に月別売上や科目別得点が並ぶ表では、横方向の範囲指定が便利です。
【操作のポイント】1行目が見出しの場合、平均の対象は通常2行目以降です。見出しセルまで選択しても文字列は無視されますが、範囲は明確に指定しましょう。
離れたセル範囲の指定
飛び飛びのセルや複数の範囲を平均したい場合は、引数をカンマで区切って指定します。
たとえばB2セル、D2セル、F2セルだけを対象にする場合は、=AVERAGE(B2,D2,F2) と入力します。
複数の連続範囲を組み合わせることも可能です。
=AVERAGE(B2:B6,D2:D6)
B列とD列の数値をまとめて平均する数式です。
非連続の範囲を選択するときは、Ctrlキーを押しながら追加のセル範囲をドラッグします。
集計対象を意図的に絞り込むときは、離れた範囲の指定が役立ちます。
【操作のポイント】科目や月が飛び飛びの場合でも、必要なセルだけを引数として登録すれば平均を求められます。
相対参照と絶対参照
AVERAGE関数を下方向または右方向にコピーする場合、セル参照の変化を確認します。
=AVERAGE(B2:D2) を下へコピーすると、次の行では =AVERAGE(B3:D3) に変わります。
これは相対参照による動きで、各行の平均を連続して計算するときに便利です。
一方、常に同じ範囲を参照したい場合は、$記号を使った絶対参照を利用します。
=AVERAGE($B$2:$B$10)
数式をコピーしてもB2からB10までの範囲が変化しません。
コピー後に平均値が不自然になったときは、参照範囲がずれていないかを最初に確認します。
【操作のポイント】各人の平均には相対参照、全体平均を固定して比較する計算には絶対参照が向いています。
平均点を出す表の作成
続いては、テストの平均点を出す表の作り方を確認していきます。
| A | B | C | D | E | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 氏名 | 国語 | 数学 | 英語 | 平均点 |
| 2 | 田中 | 80 | 75 | 90 | 81.7 |
| 3 | 佐藤 | 70 | 88 | 82 | 80.0 |
個人別平均点の数式
個人ごとの平均点は、平均点列の先頭セルに数式を入力して計算します。
この表ではE2セルに =AVERAGE(B2:D2) と入力します。
国語、数学、英語の得点がB2からD2に並んでいるため、横方向の範囲を指定する考え方です。
数式を入力したE2セルを選択し、右下に表示される小さな四角形であるフィルハンドルを下方向へドラッグします。
すると、各行に応じた平均点が自動で計算されます。
先頭セルに正しい数式を入力してからオートフィルする方法は、長い名簿の集計でも効率的です。
オートフィルの操作画面
数式のコピー操作をイメージで確認していきます。
赤枠のE2セルに入力した数式を、同じ列の下側へコピーする流れです。
データが途中で途切れていなければ、フィルハンドルをダブルクリックして最終行まで自動入力することもできます。
【操作のポイント】オートフィル後は、最終行の数式をクリックして参照範囲が正しく変化しているか確認します。
クラス全体の平均点
個人別の平均とは別に、クラス全体の平均点を求めたいこともあります。
数学の平均点なら、数学の得点が入るC2からC31までを指定して =AVERAGE(C2:C31) と入力します。
全科目・全生徒をまとめた平均点なら、=AVERAGE(B2:D31) のように四角形の範囲を指定します。
列の平均は科目別の傾向、行の平均は個人別の傾向を確認するための計算です。
=AVERAGE(E2:E31)
個人別平均点がすでにE列にある場合は、その列を平均してクラスの平均点を出すこともできます。
【操作のポイント】元の得点を直接平均する方法と、個人別平均をさらに平均する方法では、欠席や空白の扱いによって結果が変わる場合があります。
条件付き平均と空白セルの扱い
続いては、条件を付けて平均を出す方法と、空白セルの扱いを確認していきます。
| A | B | C | |
|---|---|---|---|
| 1 | 部署 | 担当者 | 売上 |
| 2 | 営業 | 田中 | 120000 |
| 3 | 総務 | 佐藤 | 80000 |
| 4 | 営業 | 鈴木 | 150000 |
空白セルと文字列の扱い
AVERAGE関数は、参照範囲内の空白セルと文字列を通常は計算対象から除外します。
たとえばC2からC10のうち、C5が空白なら、C5は分母に含まれません。
欠席や未入力を空白にしている表では、入力済みの得点だけで平均を計算できます。
ただし、ゼロは空白ではなく数値として扱われるため、平均の計算対象に含まれます。
未提出をゼロ点として評価するのか、未入力として除外するのかで結果が変わるため、入力ルールを事前に決める必要があります。
【操作のポイント】空白とゼロを同じ意味で使うと平均値の解釈が難しくなるため、表の運用を統一します。
AVERAGEIF関数による条件指定
特定の部署や分類だけの平均を求めるときは、AVERAGEIF関数を使います。
営業部の売上だけを平均したい場合、部署名がA2からA10、売上がC2からC10にあるとします。
=AVERAGEIF(A2:A10,”営業”,C2:C10)
A列が営業である行を探し、その行のC列の売上だけを平均します。
条件に文字列を指定する場合は、営業のような条件を半角の二重引用符で囲みます。
条件範囲と平均範囲は、同じ行数・同じ開始行で指定することが重要です。
【操作のポイント】部署別、商品別、担当者別など、分類列を持つ一覧表ではAVERAGEIF関数が使いやすい方法です。
複数条件のAVERAGEIFS関数
部署と月のように複数の条件を指定したいときは、AVERAGEIFS関数を使用します。
売上範囲をC2からC100、部署をA2からA100、月をB2からB100とした場合を考えます。
=AVERAGEIFS(C2:C100,A2:A100,”営業”,B2:B100,”4月”)
営業部かつ4月である行だけを対象に、C列の売上平均を求めます。
AVERAGEIFS関数では、最初に平均する範囲を指定し、その後に条件範囲と条件を組み合わせます。
条件を増やすほど集計の絞り込みは細かくなりますが、該当する数値がないとエラーになる場合があります。
【操作のポイント】複数条件の平均では、条件範囲ごとの行数をそろえ、見出し行を含めないように指定します。
時間の平均と表示形式
続いては、勤務時間や作業時間の平均を正しく表示する方法を確認していきます。
| A | B | C | |
|---|---|---|---|
| 1 | 担当者 | 作業時間 | 平均時間 |
| 2 | 田中 | 1:30 | 1:45 |
| 3 | 佐藤 | 2:00 | |
| 4 | 鈴木 | 1:45 |
時間データの平均計算
エクセルでは、時刻や時間も内部では数値として管理されているため、AVERAGE関数で平均できます。
B2からB4に作業時間が入力されている場合は、C2に =AVERAGE(B2:B4) と入力します。
1時間30分、2時間、1時間45分の平均は1時間45分です。
時間の平均で大切なのは、セルに時刻ではなく時間として扱える値が入力されていることです。
入力時には1:30のように、時と分を半角コロンで区切ります。
【操作のポイント】時間を計算したセルで数値のような表示になる場合は、セルの表示形式を確認します。
時刻表示と経過時間表示
24時間未満の平均時間は、標準の時刻形式でも見やすく表示できます。
ただし、合計時間や平均時間が24時間を超える可能性がある場合は、表示形式を角括弧付きの時に変更します。
[h]:mm
24時間を超えても、日付に繰り上げずに累計時間として表示する書式です。
セルを右クリックし、セルの書式設定から表示形式を開き、ユーザー定義で設定できます。
h:mmでは24時間を超えると時の表示が0から始まるため、長時間の集計には[h]:mmが適しています。
【操作のポイント】勤務時間や工数の合計を扱う表では、時間の書式を先に統一しておくと集計ミスを見つけやすくなります。
分単位への換算
平均時間を分だけで表示したい場合は、AVERAGE関数の結果に1440を掛けます。
1日は24時間、1時間は60分であるため、1日を分に換算した1440を使う考え方です。
=AVERAGE(B2:B4)*1440
時間として入力されたB2からB4の平均を、分単位の数値として返します。
結果が105なら、平均作業時間は105分です。
分の数値を使えば、目標時間との差や単価計算などにも利用しやすくなります。
【操作のポイント】時間形式のまま計算するか、分へ換算して計算するかは、後続の集計方法に合わせて選びます。
平均計算で発生するエラー
続いては、平均計算でよく起こるエラーと確認項目を解説していきます。
| 表示 | 主な原因 | 確認内容 |
|---|---|---|
| #DIV/0! | 数値がない | 範囲内の入力値 |
| #VALUE! | 参照先にエラー | 元の数式 |
| 予想外の平均 | 範囲のずれ | セル参照 |
ゼロ除算エラーの原因
AVERAGE関数の範囲内に数値が1つもない場合、#DIV/0!エラーが表示されます。
空白セルや文字列だけが入っている状態では、平均を計算するための数値が存在しないためです。
エラーを空白にしたい場合は、IFERROR関数でAVERAGE関数を囲みます。
=IFERROR(AVERAGE(C2:C10),””)
平均を計算できないときは空白を表示します。
エラーを隠す前に、数値がないこと自体が正しい状態かどうかを確認しましょう。
【操作のポイント】未入力期間の集計ではIFERROR関数が便利ですが、必要なデータの入力漏れまで見逃さないよう注意します。
文字列と数値の混在
数字に見えても、セルが文字列として保存されているとAVERAGE関数の対象外になることがあります。
セルの左上に緑色の三角形が表示される場合や、文字列として保存されていますという警告が出る場合は確認が必要です。
文字列化した数字は、警告アイコンから数値に変換することで修正できる場合があります。
コピーしたデータに全角スペースや単位が混ざっていることも原因になります。
平均が低すぎる、または高すぎると感じたときは、計算対象外の数字がないかを疑うことが有効です。
【操作のポイント】金額や点数は数値のみを入力し、円や点などの単位は表示形式で付けると集計しやすくなります。
範囲ずれの確認
数式をコピーした後に平均値がおかしい場合は、数式バーで参照範囲を確認します。
表の先頭行に見出しがあるにもかかわらず、計算範囲が1行ずれているケースがあります。
フィルターで非表示にした行を除外して平均したい場合は、AVERAGE関数だけでは意図と異なることがあります。
非表示行を除外する集計では、SUBTOTAL関数などを検討するとよいでしょう。
数式をクリックすると、参照しているセルが色付きの枠で表示されます。
【操作のポイント】平均結果だけを見るのではなく、数式バーと色付きの参照枠で対象範囲を確認します。
まとめ エクセルで平均を出す方法・範囲を指定する方法
エクセルで平均を出す基本は、AVERAGE関数を使って対象となるセル範囲を指定する方法です。
連続した範囲なら =AVERAGE(B2:B10) のように開始セルから終了セルを指定し、離れたセルなら引数を追加して計算します。
個人別の平均点では行方向、科目別や全体の平均では列方向または表全体を対象にする考え方が役立ちます。
空白セルは通常除外されますが、ゼロは平均の対象に含まれるため、未入力とゼロ点の意味を区別することが大切です。
特定の条件だけを平均したい場合はAVERAGEIF関数、複数条件ならAVERAGEIFS関数を使いましょう。
時間の平均では表示形式にも注意し、24時間を超える累計時間では[h]:mmを設定すると正しく表示できます。
平均値が想定と違うときは、参照範囲、文字列化した数値、空白とゼロの扱いを順に確認すると原因を見つけやすくなります。