私達が何気なく生活している中で、科学的に危険な物質は多く存在します。代表的なものとして「一酸化炭素(CO)」が挙げられるわけですが、これは一酸化炭素の性質(物性(と密接な関係があるといえます。
ここでは、この一酸化炭素の密度(重さ)や匂いなどの観点からその危険性について解説していきます。
目次
一酸化炭素は空気よりも軽い?重い?
結論から言いますと、一酸化炭素は空気よりも若干軽いといえます。これは一酸化炭素と空気の分子量を考えることで説明可能です。
具体的にはまず空気は、窒素が約8割、酸素が約2割の混合物といえます。ここで窒素の分子量は28であり、酸素の分子量は約32であることから、その平均分子量=28×0.8 + 32× 0.2 = 28.8と概算できます。
一方で、一酸化炭素(CO)の分子量=C12+O16=28となるため、空気の分子量よりも若干少ないわけです。
よって、密度は質量を体積で割ったものであるため、同体積であれば一酸化炭素は空気よりも軽いといえるのです。
一酸化炭素の密度と比重
このように、空気の方が一酸化炭素よりも若干重いわけですが、具体的に各々の密度と比重はいくらになるのでしょうか。
0℃、1atm(大気圧)における密度は
・空気:1.293kg/m3
・一酸化炭素:1.250kg/m3 となります。
なお、比重は同環境での空気を基準とした場合の比率であるため、一酸化炭素(CO)の比重=1.250÷1.293 =約0.967となるわけです。
一酸化炭素の色は?無色なのか?
さらに、一酸化炭素の色は無色であり、目に見えません。そのため、一酸化炭素が存在しているかどうかは目視で確認できないことを理解しておくといいです。
一酸化炭素(CO)の匂いは?無臭なのか?
続いて、一酸化炭素の匂いについて確認していきましょう。
一酸化炭素には匂いはなく、無臭といえます。そのため、気づかない間に一酸化炭素が部屋中に充満してしまい、一酸化中毒になる可能性もあるわけです。
また、空気と近い密度であり、空気中に漂った状態になるのも一酸化炭素中毒になりやすくなる原因の一つともいえます。
このような一酸化炭素の性質があるために、中毒症状が起こらないようき気を付けた方がいいと
特に、キャンプなどに行きテントを張り、中でストーブを炊いている場合には、一酸化炭素中毒を引き越しやすいために十分に注意しましょう。
まとめ
ここでは「一酸化炭素(CO)は空気より重いのか?軽いのか?」「匂いはあるのか」といった基本的な性質について確認しました。
一酸化炭素は空気よりも若干軽く、かつ無臭で匂いはありません。そのため、充満していても気づかないために危険なことになるリスクがあるのです。
一酸化炭素の性質を理解し、一酸化炭素中毒になりやすい環境下では十分に気を付けていきましょう。