身近な科学現象として「特定の物質の電気が流れるかどうか」を考えることがよくあります。
例えば、私たちが普段から良く飲む飲み物である「醤油」や「お酢(食酢)」には通電性(導電性)があるのものなのでしょうか。
ここでは、醤油やお酢は電気を通すのか?通さないのか?について、その理由と共に解説していきます。
目次
醤油は電気を通す?通さない?その理由は?【電解質】
結論から言いますと、醤油に外部電源などによって電圧をかけると電流が流れます。つまり、電気を通すことができるといえます。
この理由について以下で確認していきます。
まず醤油は混合物であり、水分や塩分(塩化ナトリウム:NaCl)などによって構成されているのです。
ここで醤油に含まれる塩化ナトリウム(塩分)などは基本的に電解質であり、水に溶けて電離(プラスイオン、マイナスイオンに分かれる)するのです。
そして、このイオンが溶液中に存在している状態で電圧をかけるとプラスの電極側にはマイナスイオンが、マイナスの電極側にはプラスのイオンが移動していくのです。
つまり、これが醤油に電流が流れていることを表すのです。
まとめますと、醤油には電流が流れるためのイオンの元となる電解質(塩分(塩化ナトリウム)など)が含まれているために、通電することができるといえるのです。
お酢(食酢)は電気を通す?通さない?【電流を流すことは可能?】
一方で、食酢も電気を通すことができ物質の一つです。
これは、醤油と同じように、お酢にも電解質が含まれているためです。お酢の電解質とは、酢酸が主であり、これが水に溶けているものがお酢なわけです。
よって、このお酢の電解質が電離し、プラスイオン、マイナスイオンとなっているために、電圧をかけることで電気を通すことができるのです。
これが、お酢に通電性がある理由なのです。
電気を通すかどうかは、電解質が存在し、それが溶液中で電離しているかどうかによって判断できることを理解しておくといいです。そのためにも、各溶液で「何が電解質なのか(所油では塩化ナトリウム、食酢では酢酸など)」も併せて覚えておきましょう。
まとめ
ここでは、醤油やお酢は通電できるのかとその理由について解説しました。
醤油もお酢(食酢)も、電気を通すことが可能です。これはコーラでは酸味料や水(純水ではない)いった電解質を持ち、コーヒーではミルク分や水分がこれに相当するためです。
電気を流せる理由などの身近な科学を理解し、毎日をより楽しんでいきましょう。