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飽和透水係数の単位は?SI単位と実用単位の違いも!(cm/s:m/s:ダルシー:透水度:換算方法:表記法など)

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飽和透水係数を扱う際、「単位が教科書によって違う」「cm/sとm/sの換算が混乱する」「ダルシー単位とは何か」という疑問を持つ方は少なくありません。

飽和透水係数の単位は分野や国によって複数の表記が存在し、適切に使い分ける知識が求められます。

本記事では、飽和透水係数のSI単位・実用単位・ダルシー単位の定義と換算方法、さらに透水度との違いまで、わかりやすく丁寧に解説します。

土質力学・地盤工学・水文学・石油工学など、透水係数を扱うすべての方に役立つ内容です。

目次

飽和透水係数の単位:m/s・cm/s・その他の表記

それではまず、飽和透水係数の主要な単位とその背景から解説していきます。

飽和透水係数kはダルシーの法則 q = k × i から導かれ、その単位は次のように決まります。

単位の導出:

q(流量フラックス)の単位:m³/(m²・s) = m/s

i(動水勾配)の単位:m/m = 無次元

よって k = q/i の単位:m/s ÷ 無次元 = m/s

飽和透水係数のSI単位はm/s(メートル毎秒)ですが、実際の地盤工学ではcm/s(センチメートル毎秒)が最も広く使われています。

m/sとcm/sの換算

換算関係:

1 m/s = 100 cm/s = 10² cm/s

1 cm/s = 0.01 m/s = 10⁻² m/s

1 mm/s = 0.1 cm/s = 10⁻³ m/s

例:k = 5.0 × 10⁻⁴ cm/s = 5.0 × 10⁻⁶ m/s

地盤工学の文献や試験結果ではcm/s表記が標準的ですが、水文学・環境工学ではm/s表記が使われることも多く、単位を確認してから換算することが重要です。

分野別の主要単位まとめ

分野 主に使われる単位 備考
地盤工学・土質力学(日本) cm/s JIS・地盤調査報告書の標準
水文学・環境工学 m/s、m/day 地下水モデリングではm/dayも多用
石油・ガス工学 ダルシー(D)、ミリダルシー(mD) 地盤工学のkとは異なる物理量
農業土木・土壌学 cm/h、mm/h 灌漑・排水設計に使用

同じ「透水係数」という名称でも分野によって使われる単位が大きく異なるため、資料を参照する際は単位の確認が欠かせないでしょう。

ダルシー単位と透水度:飽和透水係数との違い

続いては、石油工学などで用いられるダルシー単位と、透水度(固有透過率)の概念を確認していきます。

ダルシー単位とは

ダルシー(Darcy:D)は主に石油・ガス工学で使われる透過率(permeability)の単位です。

ダルシーの定義:

1 Darcy = 9.869 × 10⁻¹³ m²(SI単位の固有透過率K)

1 mD(ミリダルシー)= 9.869 × 10⁻¹⁶ m²

ダルシー単位で表される量は「固有透過率(intrinsic permeability)」または「透水度」であり、流体の種類(水・油・ガス)に依存しません。

これに対して地盤工学の飽和透水係数kは水を対象とした場合の透水係数であり、水の密度・粘性の影響を含む値です。

透水係数kと固有透過率Kの関係

飽和透水係数kと固有透過率(透水度)Kは次の関係で結ばれています。

k = K × ρg / μ

k:飽和透水係数(m/s)

K:固有透過率(m²)

ρ:流体の密度(水:約1000 kg/m³)

g:重力加速度(9.81 m/s²)

μ:流体の動粘性係数(水20℃:約1.002 × 10⁻³ Pa・s)

水(20℃)の場合を計算すると:

k ≒ K × 1000 × 9.81 / (1.002 × 10⁻³)

k ≒ K × 9.79 × 10⁶(単位:m/s / m²の場合)

例:K = 10⁻¹² m² の場合

k ≒ 9.79 × 10⁶ × 10⁻¹² ≒ 9.79 × 10⁻⁶ m/s ≒ 9.79 × 10⁻⁴ cm/s

このように、飽和透水係数kは水の物性(温度)に依存しますが、固有透過率Kは地盤の物理的特性のみに依存する純粋に地盤の性質を表す量です。

m/dayという単位について

地下水モデリング・水文学分野では、飽和透水係数をm/day(メートル毎日)で表すことがあります。

m/dayへの換算:

1 cm/s = 864 m/day

1 m/s = 86400 m/day

1 m/day = 1.157 × 10⁻³ cm/s = 1.157 × 10⁻⁵ m/s

例:k = 1.0 × 10⁻³ cm/s = 0.864 m/day

m/day単位は地下水の流動速度のオーダーを直感的に把握しやすいという利点があり、環境アセスメントや地下水汚染解析で好んで用いられます。

単位換算表と実務での使い方

続いては、実務で役立つ飽和透水係数の単位換算と、使用場面ごとの適切な表記法を確認していきます。

主要単位の換算一覧表

単位 m/s cm/s m/day ft/day
1 m/s 1 100 86400 283465
1 cm/s 10⁻² 1 864 2835
1 m/day 1.157 × 10⁻⁵ 1.157 × 10⁻³ 1 3.281
1 ft/day 3.528 × 10⁻⁶ 3.528 × 10⁻⁴ 0.3048 1

国際的な論文や海外の設計基準を参照する際は、ft/day(フィート毎日)が使われていることもあるため、換算ができるようにしておくと便利でしょう。

対数スケールでの表記

飽和透水係数は値の範囲が非常に広い(10桁以上)ため、対数スケールで表記されることが多くあります。

対数表記の例:

k = 10⁻³ cm/s(シルト質砂の典型値)

k = 10⁻⁷ cm/s(シルトの典型値)

log k = −3(cm/s 基準)や log k = −7(cm/s 基準)と書くこともある

土質試験の結果整理・地盤調査報告書・地下水解析のポスト処理では、対数スケールのグラフが標準的に使われます。

JIS規格での単位表記

日本工業規格(JIS A 1218:土の透水試験方法)では、透水係数の単位としてcm/sを使用することが定められています。

試験結果は20℃または15℃に補正した値として報告され、有効数字は2桁(例:3.5 × 10⁻⁴ cm/s)で表記するのが一般的です。

JIS規格に従った単位・有効数字・温度補正を正確に行うことが、品質管理・設計計算の精度確保において重要となります。

まとめ

本記事では、飽和透水係数の単位(m/s・cm/s・ダルシー・m/dayなど)の定義・換算方法・分野別の使い分けについて詳しく解説しました。

SI単位はm/sですが、地盤工学の実務ではcm/sが標準であり、JIS試験規格もcm/sを採用しています。

水文学ではm/day、石油工学ではダルシー単位が用いられ、分野によって単位が大きく異なります。

固有透過率K(m²・ダルシー)は流体の物性に依存しない地盤固有の値であり、飽和透水係数kとは k = Kρg/μ の関係で結ばれています。

使用する分野・規格・目的に応じた単位の選択と正確な換算が、透水係数を扱う実務の信頼性を高める基礎となるでしょう。

大変お待ちください!まず最初の5記事を出力いたします。

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