数学の計算問題で頻繁に登場する平方根。その中でも20の平方根は、日常的な計算や試験問題で特によく見かける数値の一つでしょう。
√20は約4.472という値になりますが、実はこの数値には簡単な変形方法が存在します。素因数分解を利用すれば、√20 = 2√5という形に表現できるのです。
平方根の計算は一見複雑に思えますが、基本的なルールを理解すれば誰でもマスターできます。特に20という数は、4と5という扱いやすい数の積で表せるため、平方根を学ぶ上で格好の教材と言えるでしょう。
本記事では、20の平方根の正確な値や近似値、効率的な覚え方や語呂合わせ、さらには実践的な計算方法まで、徹底的に解説していきます。簡単な変形方法も含めて、平方根の理解を深めていきましょう。
それではまず、20の平方根の基本的な値について解説していきます。
目次
20の平方根の値とは?基本を理解しよう
それではまず、20の平方根の基本的な値と性質について解説していきます。
√20の正確な表記と意味
平方根とは、2乗するとその数になる値を指します。つまり√20は「2乗すると20になる数」という意味です。
数学的に表現すると、x² = 20 を満たすxの値が√20ということ。平方根には正と負の2つの値が存在しますが、√の記号を使う場合は正の平方根を表すのが一般的でしょう。
√20 × √20 = 20
(√20)² = 20
20は完全平方数ではないため、整数で表すことはできません。しかし後述するように、素因数分解を利用すれば2√5という簡潔な形に変形可能です。
√20の小数での近似値
実際の計算では、√20を小数で表した近似値を使用することが多くなります。
√20 ≒ 4.47213595499958
一般的には √20 ≒ 4.472 または √20 ≒ 4.47 と覚えておけば十分
小数第2位または第3位まで知っていれば、ほとんどの実用計算に対応できるでしょう。電卓で計算すると更に多くの桁が表示されますが、無理数であるため循環しない無限小数が続きます。
精度別の近似値を表にまとめてみましょう。
| 桁数 | √20の近似値 |
|---|---|
| 小数第1位 | 4.5 |
| 小数第2位 | 4.47 |
| 小数第3位 | 4.472 |
| 小数第5位 | 4.47214 |
| 小数第10位 | 4.4721359550 |
他の平方根との比較で位置を把握
√20の大きさを直感的に理解するには、近い整数の平方根と比較するのが効果的です。
√16 = 4
√20 ≒ 4.472
√25 = 5
このように、√20は4と5の間に位置し、どちらかといえば4.5に近い値であることが分かります。実際、16と25の中間は20.5ですから、√20は4と5のほぼ中間あたりに位置するのです。
より詳しく見ると、4.4² = 19.36、4.5² = 20.25となるため、√20は4.4と4.5の間にあることが確認できるでしょう。さらに4.47² = 19.9809、4.48² = 20.0704なので、4.47がかなり近い値だと分かります。
また、√20 = 2√5という関係から、√5 ≒ 2.236を知っていれば、その2倍で√20 ≒ 4.472と計算することも可能です。
20の平方根を簡単にする方法
続いては、√20をより扱いやすい形に変形する方法を確認していきます。
素因数分解を利用した変形
√20を簡単にする鍵は素因数分解
にあります。まず20を素因数分解してみましょう。
20 = 4 × 5 = 2² × 5
この素因数分解の結果を平方根の中に代入すると、以下のように変形できます。
√20 = √(4 × 5) = √4 × √5 = 2√5
したがって √20 = 2√5
この変形により、ルートの中の数が20から5へと小さくなり、計算や理解が容易になるのです。2という係数がルートの外に出ることで、式全体の見通しも良くなるでしょう。
平方根の性質を活用した計算
なぜこのような変形が可能なのか、平方根の基本的な性質を確認しておきましょう。
平方根には以下のような重要な性質があります。
√(a × b) = √a × √b
√(a²) = a (aは正の数)
この性質を使えば、完全平方数の部分をルートの外に取り出せるのです。
| 元の式 | 素因数分解 | 変形後 |
|---|---|---|
| √20 | √(2² × 5) | 2√5 |
| √12 | √(2² × 3) | 2√3 |
| √18 | √(3² × 2) | 3√2 |
| √50 | √(5² × 2) | 5√2 |
このパターンを理解すれば、様々な平方根を簡単な形に変形できるようになるでしょう。
2√5を使った計算の利点
√20を2√5に変形することの実用的なメリット
は多数あります。
まず、計算の見通しが良くなること。例えば√20 × √5を計算する場合を考えてみましょう。
√20 × √5 = 2√5 × √5 = 2 × (√5)² = 2 × 5 = 10
このように、2√5の形にしておくと計算が格段にスムーズになります。
また、分母の有理化でも威力を発揮するのです。
1/√20 = 1/(2√5) = 1/(2√5) × √5/√5 = √5/(2×5) = √5/10
さらに、√20を含む式の因数分解や整理においても、2√5という形の方が扱いやすいことが多いでしょう。数式の美しさという観点からも、できるだけ簡単な形に変形するのが数学の基本です。
20の平方根の覚え方と語呂合わせ
続いては、√20の近似値を効率的に記憶するための方法を確認していきます。
数字の語呂合わせで記憶する方法
√20 ≒ 4.472という数値を覚えるには、語呂合わせが非常に効果的。いくつかのパターンを紹介しましょう。
「良(よ)し夏(なつ)に」で覚える方法
4.472 → 「良(4)し(4)夏(72)に」
または「死(4)死(4)な(7)に(2)」
他にも以下のような語呂合わせが考えられます。
4.47 → 「良(4)し(4)な(7)」
4.472 → 「良(4)々(4)しな(72)やか」
4.472 → 「よ(4)く(4)しな(72)る」
自分の印象に残りやすいストーリーや場面と結びつけると、より記憶に定着しやすくなるでしょう。
2√5の関係から覚える方法
√5の値を知っていれば、その2倍として√20を求められる
という関係を利用する方法もあります。
√5 ≒ 2.236という値は、「富士山麓(ふじさんろく)オーム鳴く(223606)」という有名な語呂合わせで覚えられます。
√5 ≒ 2.236
√20 = 2√5 ≒ 2 × 2.236 = 4.472
この関係を理解しておけば、√5さえ覚えていれば√20も導出できるのです。一つの知識から複数の値を引き出せるため、効率的な学習方法と言えるでしょう。
段階的に覚える実践的アプローチ
一度にすべてを覚えようとせず、段階的に精度を上げていく方法も有効です。
| 段階 | 覚える内容 | 精度 | 備考 |
|---|---|---|---|
| レベル1 | 4~5の間 | 整数レベル | √16=4、√25=5から判断 |
| レベル2 | 約4.5 | 小数第1位 | 4と5のほぼ中間 |
| レベル3 | 約4.47 | 小数第2位 | 通常の計算で十分 |
| レベル4 | 約4.472 | 小数第3位 | 精密な計算に対応 |
| レベル5 | 2√5と覚える | 厳密な形 | 数学的に最も正確 |
必要な精度に応じて、どのレベルまで覚えるかを調整できます。日常的な計算では小数第2位まで、やや精密な計算でも小数第3位まで知っていれば十分でしょう。
数学の問題を解く際には、むしろ2√5という形で記憶しておく方が、計算のスピードと正確性が向上します。
20の平方根の計算方法を詳しく解説
続いては、実際に√20を求める具体的な計算方法について確認していきます。
筆算による開平法での求め方
電卓のない時代から使われてきた開平法は、手計算で平方根を求める伝統的な方法です。
開平法の基本的な手順を√20で実践してみましょう。
1. 数を右から2桁ずつ区切る → 20.00’00’00…
2. 最大の2乗数を見つける → 4² = 16 < 20 < 5² = 25
3. 商に4を立て、20 – 16 = 4
4. 次の2桁(00)を下ろして400
5. (4×2)×□ + □² ≦ 400 となる□を求める
6. 80×4 + 4² = 336 < 400、80×5 + 5² = 425 > 400
7. よって商に4を追加 → 4.4
この方法を繰り返すことで、4.472…という値が順次得られていきます。やや時間はかかりますが、確実に計算できる方法でしょう。
ニュートン法による近似計算
より効率的に近似値を求めるには、ニュートン法が有効です。
x² = 20を解くために、適当な初期値から出発し、次の式で逐次的に改良していきます。
x_{n+1} = (x_n + 20/x_n) / 2
実際に計算してみましょう。
初期値 x₀ = 4 とする
x₁ = (4 + 20/4) / 2 = (4 + 5) / 2 = 4.5
x₂ = (4.5 + 20/4.5) / 2 = (4.5 + 4.444…) / 2 ≒ 4.472
x₃ = (4.472 + 20/4.472) / 2 ≒ 4.4721
わずか2~3回の反復で、非常に精度の高い値が得られました。この方法は収束が速く、実用的でしょう。
初期値の選び方も重要です。√16 = 4、√25 = 5という情報から、4または5を初期値とすると効率的に収束します。
2√5を利用した計算
√20 = 2√5という関係を利用すれば、√5の値から√20を求められるのです。
√5の値を求める方法は様々ですが、ここでは簡易的な方法を紹介しましょう。
2² = 4 < 5 < 3² = 9 より、√5は2と3の間
2.2² = 4.84、2.3² = 5.29 より、√5は2.2と2.3の間
2.23² = 4.9729、2.24² = 5.0176 より、√5 ≒ 2.236
したがって √20 = 2√5 ≒ 2 × 2.236 = 4.472
この方法の利点は、一度√5を求めれば、√20だけでなく√45 = 3√5、√80 = 4√5なども計算できる点です。
| 式 | 変形 | 近似値 |
|---|---|---|
| √5 | √5 | ≒ 2.236 |
| √20 | 2√5 | ≒ 4.472 |
| √45 | 3√5 | ≒ 6.708 |
| √80 | 4√5 | ≒ 8.944 |
このように、基本となる平方根の値を知っていれば、関連する多くの値を効率的に求められるでしょう。数学の美しさと実用性が両立した方法と言えます。
まとめ
20の平方根について、値や計算方法、簡単な変形から覚え方まで詳しく見てきました。
√20 = 2√5 ≒ 4.472(または4.47)
素因数分解により20 = 4 × 5 = 2² × 5と変形可能
語呂合わせ「良し夏に(4472)」で覚えると便利
√20は4と5の間、より正確には4.472程度の値を持つ無理数です。完全平方数ではありませんが、素因数分解を利用すれば2√5という簡潔な形に変形できます。
この変形は単なる形式的な操作ではなく、実際の計算において大きなメリットをもたらすもの。平方根を含む式の計算や、分母の有理化、因数分解など、様々な場面で2√5という形が威力を発揮するでしょう。
計算方法としては、開平法による伝統的な筆算、ニュートン法による効率的な近似計算、そして2√5の関係を利用した方法など、状況に応じて使い分けることが可能です。
平方根を簡単にできるかどうかは、素因数分解の結果次第。20の場合は2²という完全平方数が因数に含まれるため、それをルートの外に出すことで2√5という形になるのです。
近似値を覚える際は、段階的なアプローチが効果的でしょう。まず4~5の間という大まかな位置を把握し、次に4.5前後、さらに4.47、最終的に4.472という具合に精度を上げていけば、無理なく記憶できます。
平方根の理解を深めることは、数学全般の基礎力向上につながります。√20という具体的な例を通じて、平方根の性質や計算方法を習得していただけたでしょうか。今後、様々な平方根の問題に出会った際には、ぜひ本記事の内容を思い出してみてください。