樹脂などの物質の重量を考える際には「密度や比重といったパラメータの意味」や「その数値と単位の関係」を正しく理解しておく必要があります。
例えば代表的な樹脂としてPP(ポリプロピレン)がありますがこれらの密度や比重の数値と、その単位である やg/cm3やg/mm3との関係は少しややこしく、きちんと理解しておくといいです。
ここではPP(ポリプロピレン)の密度や「なぜ水に浮くのか」という理由について確認していきます。
目次
PP(ポリプロピレン)の密度や比重のまとめ【0.90や0.91】
まずステンレス(SUS)の密度や比重の数値として0.90~0.91、9000)といった数値をよくみかけますが、これらの数値に続く単位が何なのかわかっていない方が意外と多く、以下で詳細を確認していきます。
PP(ポリプロピレン)の密度は約0.9~0.91g/cm3が基本
なお、PPといってもその結晶化度や分子量などのによっても若干の密度の差は生じるものです。なお、温度によってもわずかに変しますが、最PPの代表的な密度の数値としては、0.9g/cm3を使うといいです。
ここで、単位は「g/cm3」であることをきちんと認識しておくといいです。
PP(ポリプロピレン)の密度は9×10^-4 g/mm3
続いて密度の単位が g/mm3 での表記もたまに見かけこの場合の数値についても考えていきましょう。
元の密度の式の0.9g/cm3 と比較すると分母の 1cm3 のみが変化しており、1cm3=1000mm3であるために、ステンレスの密度は 0.0009g/mm3 と換算できるのです。
単位が違うだけで桁数も大きく変化するために十分に注意していきましょう。
PP(ポリプロピレン)の比重は0.9~0.91【単位はなし】
なお、比重とは対象物質の密度と基準物質の密度との比であるため、単位はありません。
特に固体や液体の場合の比重とは、基準となる水の密度 1g/cm3 と比較した際に比率であり、単位はありません。つまり、樹脂の代表のPPなどの比重は0.9g/cm3÷1g/cm3=0.9とそのままの数値を示すわけなのです。
どれもややこしいので、十分に注意していきましょう。
PP(ポリプロピレン)は水に浮く?水の密度・比重との関係性
そして、PPが水に浮くかどうかは、比重の数値をみるだけですぐに判別することができます。
比重とは先にも述べたように、基準物質の水の密度と対象物質の密度を比較した数値であるといえるために「比重の数値が1よりも小さければ水よりも軽い」つまり「水に浮く」と判断ができるわけなのです。
樹脂の中でも最も軽いのがこのPPであることを覚えておくといいです。
まとめ
ここでは「樹脂のPP(ポリプロピレン)の密度と比重の数値」や「水に浮くかどうか」について確認しました。
PPの代表的な数値は0.9~0.91g/cm3や0.0009g/mm3と表記できます。単位によって数値が大きく変化するために十分に気を付ける必要があるといえます。
なお、比重は水の密度との比較であるため、単位は無くPPでは0.9~0.91と数値のみとなります。水よりも小さいため、PPは水に浮くとも判断できます。
SUS304やSUS316といったステンレス材(SUS)における密度や比重の数値と単位の関係について解説しました。
PP(ポリプロピレン)等の密度や比重の数値変換になれ、各設計に役立てていきましょう。