科学的な書籍やネット情報などを見ている中で、「蒸気」や「水蒸気」などといった言葉を使用します。
これらの用語はなんとなく「もわっとした感じの状態」のことを指すとイメージできますが、厳密にはどのような違いがあるのか知っていますか。なお、似たような陽男である湯気とは関係性があるのでしょうか。
ここでは「水蒸気や蒸気や湯気の違いと使い分け」について解説していきます。
目次
水蒸気と蒸気の違い
まずは、蒸気について解説していくまえに、物質の3態について確認していきます。
物質は固体、液体、気体に分類されますが、これらは物質、温度、圧力によって変化していきます。そして「物質が液体から気体になったもののこと」や「固体から直接気体になった(昇華)もの」を蒸気と呼びます。
以下のようなイメージです。
なお、この蒸気とは水に限って使用するものでなく、どのような物質に対しても使用します。例えば、油が蒸発した場合は「油の蒸気」などと呼ぶのです。
一方で、水蒸気とは蒸気の頭に「水」とついていることからもわかるように、水の蒸気のことを示しています。
つまり、水蒸気の蒸気の一種といえるわけです。
ただ、私たちが生活している中で扱う液体はたいていが水であるために、蒸気というと水蒸気のことを指すことが多いのです。結果として、蒸気と水蒸気が紛らわしくなり、違いがわかりにくくなっているのといえます。
適切に蒸気と水蒸気の違いについて理解していきましょう。
なお、「水が水蒸気に変化した際に何倍になるのか」ということはこちらで解説しているので参考にしてみてください。
湯気と蒸気の違いは?
さらにこれら蒸気や水蒸気と似たような用語として、湯気(ゆげ)というものがあります。
湯気といったら、以下のようなや沸騰させた際にやかんから出てくるような白い煙のことをさすわけですが、蒸気と何が違うのでしょうか。
※
実は、この湯気とは水蒸気ではなく、水そのものといえます。つまり、やかんから出た蒸気が周囲の空気によって冷やされ、液体の水となっています。
つまり、この白い煙は水が霧状に細かく分かれた状態になっているため、白い煙のように見えています。
きちんと湯気、蒸気、水蒸気の違いについて理解していきましょう。
まとめ
ここでは、蒸気、水蒸気、湯気の違いや使い分けについて解説しました。
物質には固体、液体、気体といった3態があり、蒸気とは「液体から気体になった状態のもの」か「固体から気体に変化したもの」のことを指します。
つまり、蒸気とは水の蒸気と考えられがちですが、どのような物質にもt形容される言葉です。一方で水蒸気とは、頭に水とついていることからもわかるように、水の蒸気を指しておいます。よって、水蒸気は蒸気の一種と考えられます。
なお、湯気も蒸気かと考えられがちですが、こちらは水であり別物なことを理解しておきましょう。