今ではエクセルがあれば、データ解析なども容易に行えるようになっています。
ただ、エクセルでは処理のための機能がたくさんあるため、初心者にとっては対処方法がわからないことも多くあるでしょう。
例えば、エクセルで歩留まり、良品率、不良率を計算するにはどのように対応すればいいのでしょうか。
ここでは、エクセルで品質管理の基礎となる「歩留まり、良品率、不良率を求める方法」について解説していきます。
目次
歩留まり率、良品率、不良率の定義と違い
まずは、各々の用語について確認していきます。
ある製品を工場で作るときなどに、作ったものが一定の水準の品質を満たしている場合、その製品は「良品である」と判断されます。つまり、目的の通りに不具合なく製造されたものが良品です。
一方で、不良品とは言葉の通り「良くない製品」であり、基準を満たしていない、何かしらの不具合がある製品のことを指します。
そして、全体の製造数=良品+不良品と表すことができるのです。
そして、良品率とは全体の製造数に対する良品の数の割合のことを指します。
さらに、不良品率とは1から良品率を引いたもの、もしくは全体の製造数に対する不良品の割合のことを指します。
続いて歩留まり率について確認していきます。
歩留まり、歩留まり率、良品率との違い
なお、厳密な意味で歩留まりとは、使用した材料、部材の量から理論的に作られる製品数に対する、できた製品数の割合という意味を持ちます。別の言い方では、歩留まり率ということもあります。
ただ、いまではこのような厳密な定義よりも、良品率と同じ意味として歩留まり率、歩留まりという用語を使用していることが多いです。
そのため、ここでも歩留まり率≒良品率=1-不良率という換算式のもと、エクセルで計算する方法について確認していきます。
エクセルで歩留まり率、良品率、不良率を求める方法【歩留計算】
それでは、実際のデータ(架空)を元に、歩留まり率(良品率)、不良率を算出していきます。
以下のよう、各製品の製造数、良品数がわかっており、このときの歩留まり率(良品率)と不良率を計算していきます。
まずは不良品の数=全体の製造数-良品数で求めていきます。
ENTERで計算を確定させます。
さらに、このセルを元にオートフィル(セルの右下に出る十字をダブルクリック)によって、一括で求めていきます。
続いて、歩留まり率の計算に移ります。セルに=良品数のセル/製造数のセルと入力します。
計算を確定させ、こちらもオートフィル機能を使用すると、一気に良品率が求められるのです。
最後に、1-良品率で不良品率を算出していきます。
同様に、不良品率も連続して計算していきましょう。
このようにして、エクセルでの歩留まり率(良品率)、不良品率を計算することができました。
基本的な計算で処理できるので、きちんと理解しておきましょう。
まとめ
ここでは「歩留まり、良品率、不良率の定義や違い」「エクセルでこれらを計算する方法」について解説しました。
良品率とは全体の製造数に対する良品の数の割合のことで、不良率は全体の割合から良品率を引いたものを指します。
なお、歩留まり(歩留まり率)は今では良品率と同義で考えられる場合が多く(厳密な定義には違いあり)、ここでも歩留まり=良品率としてエクセルで処理する方法を確認しました。
きちんと、歩留計算や良品率、不良率の計算になれ、データ処理を効率化させていきましょう。
しかし、今では
製品を作るために
この歩留まりとは、ある製品を作ろうとした