科学

地球の質量や重さは何トン?求め方等もわかりやすく解説!

当サイトでは記事内に広告を含みます

地球の質量や重さについて正確に答えられるでしょうか。私たちが暮らしているこの惑星がどれほどの質量を持っているのか、そしてそれをどのようにして測定したのかは興味深いテーマです。

地球の質量は約5.97×10²⁴キログラム、つまり約60億兆トンという途方もない数値です。この記事では、地球の質量を様々な単位で表現し、その測定方法や歴史、さらには質量と重さの違いについても詳しく解説していきます。

トンやキログラムでの表現、質量の測定方法、地球の密度や組成との関係まで、地球の質量に関する包括的な情報をお伝えします。

目次

地球の質量の基本数値

それではまず、地球の質量を様々な単位で正確に表現する方法について解説していきます。

キログラムとトンでの表現

地球の質量は、科学的には5.972×10²⁴キログラムと表現されます。これは5.972に10を24回掛けた数、つまり5,972,000,000,000,000,000,000,000キログラムという意味です。

この数値をより身近な単位であるトンで表すと、1トン=1000キログラムですから、約5.972×10²¹トンとなります。別の表現をすれば、約60億兆トン(6000兆兆トン)という計算です。

【地球の質量】
科学表記:5.972×10²⁴kg
キログラム:5,972,000,000,000,000,000,000,000kg
トン:5,972,000,000,000,000,000,000t
分かりやすい表現:約60億兆トン(約6000兆兆トン)

この数値は想像を絶する大きさです。人間の平均体重を60キログラムとすると、地球の質量は人間約100京人分に相当します。京(けい)は兆の1万倍、つまり10の16乗を表す単位です。

日本の国土面積は約38万平方キロメートルですが、この面積に厚さ1メートルで岩石(密度約2.5グラム毎立方センチメートル)を敷き詰めても、わずか約950兆トンにしかなりません。地球の質量はその約630万倍なのです。

質量と重さの違い

ここで重要なのは、「質量」と「重さ」の違いです。質量は物体そのものの量であり、場所によって変わりません。一方、重さは重力によって生じる力であり、場所によって変化します。

地球の質量は約5.97×10²⁴キログラムですが、これは宇宙のどこで測定しても変わりません。しかし「地球の重さ」という表現は厳密には意味を持ちません。重さは重力がある場所でのみ定義されるためです。

項目 質量 重さ
定義 物体の量 重力による力
単位 キログラム(kg) ニュートン(N)
場所依存性 変わらない 変わる
地球の場合 約5.97×10²⁴kg 定義できない

もし地球を太陽の表面に置くことができたとすると、太陽の重力によって地球は「重く」なります。逆に月の表面に置けば「軽く」なります。しかし、質量は常に約5.97×10²⁴キログラムのまま変わりません。

日常会話では「質量」と「重さ」を区別せずに使うことが多いですが、科学的には明確に区別する必要があります。本記事でも、厳密には「地球の質量」について説明していきます。

他の天体との比較

地球の質量を他の天体と比較すると、その大きさが実感できます。

月の質量は約7.35×10²²キログラムであり、地球の質量は月の約81倍です。火星の質量は約6.42×10²³キログラムで、地球の約10.7分の1となります。

天体の質量比較
・月:地球の約1/81
・火星:地球の約1/10.7
・金星:地球の約0.815倍
・地球:基準(1倍)
・天王星:地球の約14.5倍
・海王星:地球の約17倍
・土星:地球の約95倍
・木星:地球の約318倍
・太陽:地球の約33万倍

金星の質量は約4.87×10²⁴キログラムで、地球の約81.5パーセントとほぼ同じ大きさです。木星の質量は約1.90×10²⁷キログラムで、地球の約318倍という巨大さです。

太陽の質量は約1.99×10³⁰キログラムであり、地球の約33万倍です。太陽系の全質量の約99.86パーセントを太陽が占めており、地球を含むすべての惑星の質量を合わせても、太陽のわずか0.14パーセントにしかなりません。

地球の質量の測定方法

続いては、どのようにして地球の質量が測定されたのか、その歴史的な方法と現代の技術を確認していきます。

キャベンディッシュの実験

地球の質量を最初に測定したのは、1798年にイギリスの科学者ヘンリー・キャベンディッシュです。彼は「ねじり秤」という精密な装置を使って、万有引力定数を測定しました。

キャベンディッシュの実験装置は、細い針金で吊るした棒の両端に小さな鉛球を取り付け、その近くに大きな鉛球を配置するというものです。大きな鉛球の重力によって小さな鉛球が引かれ、針金がわずかにねじれます。

このねじれの角度を測定することで、2つの物体間に働く重力の大きさを求められます。そこから万有引力定数Gを算出し、さらに地球の質量を計算したのです。

【キャベンディッシュの方法】
1. ねじり秤で物体間の重力を測定
2. 万有引力定数G を算出
3. 地球表面の重力加速度g を測定
4. ニュートンの万有引力の法則を使用
5. 地球の質量M を計算:M = gR²/G
 (Rは地球の半径)

キャベンディッシュが求めた地球の密度は、現代の値と比べても約1パーセントの誤差しかありませんでした。18世紀の技術としては驚異的な精度です。

この実験は「地球の重さを測った」と表現されることもありますが、正確には地球の質量を求めたものです。この測定により、地球が単なる岩石の塊ではなく、内部に高密度の核を持つことも示唆されました。

万有引力の法則を使った計算

現代では、ニュートンの万有引力の法則を使って地球の質量を計算します。この法則によれば、2つの物体間に働く重力は、両者の質量の積に比例し、距離の2乗に反比例します。

地球表面での重力加速度gは約9.8メートル毎秒毎秒です。地球の半径Rは約6371キロメートルです。万有引力定数Gは約6.674×10⁻¹¹ N·m²/kg² です。

これらの値を使って、地球の質量Mを計算できます。公式は M = gR²/G となり、数値を代入すると約5.97×10²⁴キログラムという結果が得られるのです。

変数 意味
M 地球の質量 5.97×10²⁴kg(求める値)
g 重力加速度 9.8m/s²
R 地球の半径 6,371,000m
G 万有引力定数 6.674×10⁻¹¹ N·m²/kg²

この方法の精度は、主に万有引力定数Gの測定精度に依存します。Gは自然界の基本定数の中で最も測定が難しく、現在でも精度の向上が続けられています。

現代の測定技術

現代では、人工衛星の軌道を精密に追跡することで、地球の質量や重力場をより正確に測定できます。

人工衛星の軌道は地球の重力によって決まります。衛星の位置と速度を正確に測定することで、逆に地球の質量や重力場の分布を求められるのです。

GPS衛星やレーザー測距衛星などのデータを使って、地球の質量は極めて高精度で測定されています。また、地球の重力場の微細な変動も検出でき、地下の質量分布や地殻変動まで把握できるようになりました。

現代の測定技術
・人工衛星の軌道追跡
・GPS測位システム
・レーザー測距
・重力測定衛星(GRACE、GOCE等)
・精度:小数点以下数桁まで測定可能

特にGRACE(重力回復・気候実験)衛星やGOCE(地球重力場・定常海洋循環探査機)衛星などの専用衛星により、地球の重力場は極めて詳細にマッピングされています。

これらの技術により、地球の質量だけでなく、その時間的な変化まで監視できるようになりました。氷床の融解や地下水の変動による質量の再分配も検出できるのです。

地球の質量と密度・組成の関係

次に、地球の質量が地球の内部構造や組成とどのように関係しているのかを見ていきましょう。

地球の平均密度

地球の質量と体積から、平均密度を計算できます。地球の体積は約1兆832億立方キロメートル(約1.083×10¹²立方キロメートル)です。

質量を体積で割ると、地球の平均密度は約5.51グラム毎立方センチメートルという値が得られます。これは水の密度(1グラム毎立方センチメートル)の約5.5倍です。

【地球の密度】
平均密度:約5.51g/cm³
表層岩石の密度:約2.7g/cm³
マントルの密度:約4.5g/cm³
核の密度:約11~13g/cm³

興味深いことに、地球表面の岩石の密度は約2.7グラム毎立方センチメートルしかありません。平均密度が5.51グラム毎立方センチメートルということは、地球内部には非常に高密度の物質が存在することを意味します。

この高密度の物質が、地球の核を構成する鉄とニッケルです。核の密度は約11~13グラム毎立方センチメートルに達します。

地球の内部構造と質量分布

地球は層状の構造をしており、各層の質量は以下のように分布しています。

地殻(最も外側の薄い層)の質量は約2.6×10²²キログラムで、地球全体の約0.4パーセントにしかなりません。私たちが暮らしているのはこの薄い層の表面です。

厚さ 質量 割合 主成分
地殻 5~70km 約2.6×10²²kg 0.4% 珪酸塩岩石
マントル 約2900km 約4.0×10²⁴kg 67% 珪酸塩鉱物
外核 約2300km 約1.8×10²⁴kg 30% 液体鉄・ニッケル
内核 約1200km 約1.0×10²³kg 1.7% 固体鉄・ニッケル

マントル(地殻と核の間の層)の質量は約4.0×10²⁴キログラムで、地球全体の約67パーセントを占めます。マントルは主に珪酸塩鉱物で構成されています。

核(地球の中心部)の質量は約1.9×10²⁴キログラムで、地球全体の約32パーセントです。核は主に鉄とニッケルで構成され、外核は液体、内核は固体の状態にあります。

地球の組成と元素の分布

地球全体の元素組成を質量で見ると、最も多いのは鉄で約32パーセントを占めます。次いで酸素が約30パーセント、珪素が約15パーセントです。

地球表面(地殻)では酸素が約46パーセント、珪素が約28パーセントを占め、鉄はわずか約5パーセントしかありません。しかし地球全体で見ると、核に大量の鉄が集中しているため、鉄が最も多い元素となるのです。

地球全体の元素組成(質量比)
・鉄:約32%
・酸素:約30%
・珪素:約15%
・マグネシウム:約14%
・硫黄:約2.9%
・ニッケル:約1.8%
・カルシウム:約1.5%
・アルミニウム:約1.4%

この元素分布は、地球が形成された際の重力による分化の結果です。重い元素(鉄、ニッケル)は地球の中心に沈み、軽い元素(珪素、酸素)は表面に浮いたのです。

地球の総質量約5.97×10²⁴キログラムのうち、約1.9×10²⁴キログラムが鉄、約1.8×10²⁴キログラムが酸素という計算になります。私たちが暮らす地表は、地球全体から見ればごく薄い軽い物質の層なのです。

地球の質量の変化

最後に、地球の質量が時間とともに変化しているのかについて見ていきます。

地球に降り注ぐ物質

地球は宇宙空間から常に物質を受け取っています。隕石や微小な宇宙塵が地球に落下し、地球の質量をわずかに増加させているのです。

推定では、地球には年間約4万トンから10万トンの物質が宇宙から降り注いでいます。仮に年間5万トンとすると、1日あたり約137トンという計算です。

【地球の質量変化】
宇宙から降り注ぐ物質:年間約4~10万トン
大気の流出:年間約9万トン
差し引き:ほぼ均衡(わずかに減少?)

大部分は微小な塵ですが、まれに大きな隕石も落下します。恐竜を絶滅させたとされる約6600万年前の隕石は、直径約10キロメートル、質量約1兆トンと推定されています。

年間5万トンの物質が地球に加わっても、地球の総質量約60億兆トンと比べれば無視できるほど小さな量です。100万年間で約500億トン増加しますが、これでも地球の質量の約0.000001パーセント以下にしかなりません。

地球から失われる物質

一方、地球は大気の一部を宇宙空間に失っています。特に軽い元素である水素とヘリウムは、地球の重力を振り切って宇宙空間に逃げていくのです。

推定では、年間約9万トンの大気が宇宙空間に流出していると考えられています。主に水素が約3万トン、ヘリウムが約1600トンです。

宇宙から降り注ぐ物質と大気の流出を差し引きすると、地球の質量はわずかに減少している可能性があります。ただし、その変化率は極めて小さく、実質的には地球の質量はほぼ一定と考えて差し支えありません。

長期的な質量変化

地球誕生から約46億年の間に、地球の質量は大きく変化してきました。地球形成初期には、周囲の物質を集めて急速に質量を増やしました。

月を形成したとされるジャイアント・インパクト(約45億年前)では、火星サイズの天体が地球に衝突し、大量の物質が宇宙空間に飛散しました。その一部が集まって月となり、地球の質量は一時的に減少したと考えられます。

時期 出来事 質量への影響
約46億年前 地球形成開始 急速に増加
約45億年前 ジャイアント・インパクト 一時的に減少
約40億年前 後期重爆撃期 隕石により増加
現在 安定期 ほぼ一定

その後、約40億年前から38億年前にかけての「後期重爆撃期」には、大量の隕石が地球に衝突し、質量が増加しました。この時期に地球の海の水の一部がもたらされた可能性もあります。

現在では、地球の質量はほぼ安定しており、大きな変化は起こっていません。ただし、数億年という長期的なスケールで見れば、大気の流出により徐々に質量が減少している可能性があります。

まとめ

地球の質量は約5.972×10²⁴キログラム、つまり約60億兆トン(約6000兆兆トン)という途方もない数値です。この質量は場所によって変わらず、宇宙のどこで測定しても同じ値となります。

地球の質量は1798年にキャベンディッシュがねじり秤を使った実験で初めて測定されました。現代では万有引力の法則を使った計算や、人工衛星の軌道追跡により極めて高精度で測定されています。

地球の平均密度は約5.51グラム毎立方センチメートルであり、表面の岩石密度より高いことから、地球内部に高密度の核が存在することが分かります。地球の質量の約67パーセントはマントル、約32パーセントは核に分布しており、最も多い元素は鉄(約32パーセント)です。

地球には年間約5万トンの宇宙物質が降り注ぎ、約9万トンの大気が流出していますが、地球の総質量と比べれば無視できるほど小さく、実質的に地球の質量はほぼ一定と考えられます。この安定した質量が、地球環境の安定性を支えているのです。

ABOUT ME
white-circle7338
私自身が今まで経験・勉強してきた「エクセル」「ビジネス用語」「生き方」などの情報を、なるべくわかりやすく、楽しく、発信していきます。 一緒に人生を楽しんでいきましょう