身近な科学現象として「特定の物質の電気が流れるかどうか」を考えることがよくあります。
例えば、私たちが普段から良く飲む飲み物である「コーラ」や「コーヒー」には通電性(導電性)があるのものなのでしょうか。
ここでは、コーラやコーヒーは電気を通すのか?通さないのか?について、その理由と共に解説していきます。
目次
コーラは電気を通す?通さない?その理由は?
結論から言いますと、コーラに外部電源などによって電圧をかけると電流が流れます。つまり、電気を通すことができるといえます。
この理由について以下で確認していきます。
まずコーラは混合物であり、水分、砂糖(カロリー0のタイプでは甘味料)、酸味料、色素、香料、カフェインなどによって構成されているのです。
ここで酸味料などなどの有機酸は基本的に電解質であり、水に溶けて電離(プラスイオン、マイナスイオンに分かれる)するのです。
そして、このイオンが溶液中に存在している状態で電圧をかけるとプラスの電極側にはマイナスイオンが、マイナスの電極側にはプラスのイオンが移動していくのです。
つまり、これが電流が流れることに相当します。
まとめますと、コーラには電流が流れるためのイオンの元となる電解質(酸味料などの有機酸)が含まれているために、通電することができるといえるのです。
コーヒーは電気を通す?通さない?【電流を流すことは可能?】
一方で、コーヒーも電気を通すことができる物質の一つですが、そこまで通電しやすい液体ではないといえます。
なお、牛乳などを加えるかどうかによってもその導電性は大きく変化します。これは、コーヒー豆自体は絶縁体であり、それを溶かす水や、ミルク(牛乳)を入れる際にはこの牛乳に含まれる乳酸などに電気を通す性質があることと関係しています。
つまり、電気を通しやすくなる物質の電解質がコーヒーに含まれているほど、より電気を通しやすくなるわけです。なお、全般的な傾向としてコーヒーはそれほど電気伝導性は高くないものの、電気を通すと認識しておくといいです。
これが、コーヒーには通電性がある理由なのです。
電気を通すかどうかは、電解質が存在し、それが溶液中で電離しているかどうかによって判断できることを理解しておくといいです。そのためにも、各溶液で「何が電解質なのか(コーラでは酸味料、コーヒーではミルク分など)」も併せて覚えておきましょう。
まとめ
ここでは、コーラやコーヒーは通電できるのかとその理由について解説しました。
コーラもコーヒーも、電気を通すことが可能です。これはコーラでは酸味料や水(純水ではない)いった電解質を持ち、コーヒーではミルク分や水分がこれに相当するためです。
電気を流せる理由などの身近な科学を理解し、毎日をより楽しんでいきましょう。