私たちが生きていく上で、空気は非常に重要な物質といえますが、この空気の存在やありがたさについて忘れてしまいがちですよね。
このように空気の存在に気付きにくいのは、「空気の質量を感じられにくい」ということが大きな理由として挙げられるでしょう。それでは、空気の重さはどれくらいなのか考えたとこはありますか。
ここでは「空気の質量や密度[g/cm3]と換算式」について解説していきます。
目次
空気の密度[g/L]や分子量はどれくらいか
まず、空気は窒素、酸素、二酸化炭素、アルゴンなどから構成されるわけですが、およそ80%が窒素、20%が酸素と捉えることができます。
ここで、まずは空気の分子量を求めてみましょう。単純に、酸素の分子量32g/molと窒素の分子量28g/molに割合をかけて足すと計算できます。
具体的には、空気の分子量=28 × 0.8 + 32 × 0.2 =28.8と求めることができるのです。
この空気の分子量を用いて、空気の密度を算出していきます。
このとき、1モルの気体の体積は常温常圧下で約22.4Lという性質があるため、22.4Lで28.8gとなります。
つまり、空気の密度は、28.8÷22..4=約1.284 g/L と換算できるといえます。ただ、実際空気は二酸化炭素やアルゴンなども含むため、分子量の厳密な数値は28.966となります。こちらを使用した場合の厳密な空気の密度は、1.293となることを理解しておきましょう。
空気の密度の単位を[g/cm]に変換しよう
上述の空気の密度1.293の単位はg/Lでした。ただ、g/cm3表記で使用する場面も多くあるために、そちらへの換算も行っておきましょう。
具体的には、1L=1000cm3であるため、空気の密度は0.001293g/cm3と計算できるのです。
きちんと理解しておきましょう。
空気の重さを求めてみよう【1立方メートル(m3:立米)あたりの質量】
このように、空気の密度と質量の求め方が理解できましたら、続いて空気の質量を計算していきましょう。
例題1
空気1m3(立方メートル)の重さはいくらでしょうか。密度1.293g/L(0.001293g/cm3)を使用して換算しましょう。
解答1
定義に従って計算していきます。
1m3=1000Lであるため、1.293 × 1000 = 1293g=約1.3㎏程度とわかります。
1000Lで1キロであるため、空気の軽さがよくわかりますね、
つまり、空気の密度に空気の体積をかけると空気の重さ(質量)に変換できると覚えておきましょう。
まとめ
ここでは、空気の密度、分子量や質量(重量)の計算方法について確認しました。
空気の分子量は、構成元素である窒素(N2)や酸素(O2)などの、分子量や構成比を考慮して求めるといいです。
そして、この数値は1molあたりの質量でもあり、気体は常温常圧下で22.4L程度となるため、空気の密度は質量を体積でわるとよく、その数値は1.293g/Lと計算されます。この空気の密度の単位をg/cm3に変換すると、0.001293g/cm3と算出できることを覚えておくといいです。
なお、空気の重さを求めるときには、体積にこの空気の密度をかけるだけで求められます。
身近な物質の質量や密度を理解し、より毎日を楽しんでいきましょう。