ディーゼルエンジン(ディーゼルトラック)の燃料として軽油を使用することが基本ですが、灯油や重油などを混ぜて使用した場合はどのようになるのか理解していますか。
また、灯油や重油にはクマリンという物質が添加されているようですが、この役割は何なのでしょうか。
ここでは「灯油、軽油、重油などの混合」「不正軽油とは何か」について解説していきます。
目次
灯油、軽油、重油を混ぜるのはNGなのか?
結論から言いますと、灯油や重油などを混ぜ、軽油の代わりとして使用したり、軽油に少量の灯油や重油を混ぜることなどの行為はしてはいけません。灯油や重油を混合し、軽油の代わりとするのは「不正軽油」というものになってしまうためです。
実は、灯油、軽油、重油において、軽油に対してのみ税金がかかります。つまり、コストが高くなるのです。
このとき、軽油(ディーゼル)と近い油の成分である灯油や重油混ぜたものでは(軽油は灯油と重油の中間的な物性を持つ)若干の性能の不具合が起こる可能性はあるものの、ディーゼルエンジンを動かすことができるのです。
つまり、値段を安くしつつ、普通にディーゼル車を動かすことあができるので、混合して使用することを考える人たちがいたわけです。
ただ、こちらの行為は税金を逃れるための行為であり、行ってはいけないものといえます。
同様に、軽油に対して重油や灯油を少量混ぜることによって「安く済まそう」とする行為も同様にNGですので、十分に気を付けましょう。
また、いまではこのような不正軽油が作製されないように、重油や灯油の中にクマリンと呼ばれる容易に検出される物質が添加されています。
つまり、軽油でなく、これらの重油や灯油を使用した場合には、クマリンを含有しているためにNGであるということがいえるのです。
まとめ
ここでは、軽油、灯油、重油などを混ぜ、軽油の代わりとして使用することは不正軽油となりNGであることを解説しました。
基本的に、軽油には税金がかかり、コストは重油や灯油よりも高くなります。そのために、軽油の使用量を下げ、近い成分であり軽油の代替品として性能的には問題ない重油や灯油を使用しようとする人がいたわけです。
ただ、これは税金の観点からしてはいけないといえます。そのため、いまでは、重油や灯油に対して、検出しやすいクマリンという物質が添加されることによって、このような行為ができないようになっています。
軽油、灯油、重油を混ぜることはやめ、適切にオイルを使用していきましょう。