科学の実験や製造業における現場などでは、金属類の重さ、体積、密度(比重)などを考慮する場面がよくでてきます。
代表的な金属として、アルミ、鉄、ステンレスなどがありますが、これらの重量を計算する方法について理解していますか。
ここでは、アルミ、鉄、ステンレスの比重(密度)を用いて、その体積や重量を求める方法について解説していきます。
目次
アルミ二ウム、鉄、ステンレスの比重(密度)のまとめ
まずは、アルミ二ウム、鉄、ステンレスの重量計算をするための密度(比重)の情報について記載していきます。
項目 | 密度 g/cm3 |
アルミ | 2.70 |
鉄 | 7.87 |
ステンレス(SUS304) | 7.93 |
程度です。
なお、各金属でも不純物や合金の割合によって密度は若干変化するため、上の数値は目安として認識していきましょう。
なお、アルミ、鉄、ステンレスの比重も上の密度と同じ数値となりますが、単位はなくなります。というのも、比重は各材料の密度と基準となる4℃における水の密度(1g/cm3)との比であるためです。
比なので単位はなくなる一方で、水の密度の数値が1であるため、各金属における密度と比重の値自体は同じとなるわけです。
アルミ、ステンレス、鉄の重量計算を行ってみよう【体積と比重】
それでは、実際に各金属の重量の計算を、密度(比重)と体積から求めてみます。
アルミ二ウムの重さの計算
例題1
以下のような、20cm×30cm×1cmのアルミの板があるとします。アルミの比重(密度)が2.7として、まず体積を求めた上で、その重量を計算してみましょう。
解答1
まずは、重さを求める前に体積の計算をします。各辺を掛け合わせるだけでいいので、アルミの体積=、20cm×30cm×1cm=600cm3(立法センチメートル)となるのです。
この体積にアルミの比重をかけると、アルミニウムの質量が計算されるといえます。
よって、600×2.7 = 1620g=1.62㎏がこのアルミの重量となるのです。
鉄の体積と比重から重量を求めてみよう
続いて、鉄の重さもアルミと同様に行ってみます。
例題2
以下のような、30cm×40cm×2cmのの鉄の板があるとします。鉄の比重(密度)が7.87として、その体積と重量をを計算してみましょう。
解答2
同様に、直方体の体積の計算の定義に従い、求めていきます。
30cm×40cm×2cm=2400cm3 が鉄の体積となります。
これに鉄の比重7.87を掛け合わせると、2400 × 7.87 = 18888g=18.888kgが鉄の重量とわかりました。
ステンレス(SUS304)の重量と体積から比重を求めてみよう
最後は、少し計算方法を変え、ステンレスの重量と体積(寸法)がわかっている場合の比重を求める方法について確認していきます。
例題3
あるステンレスの重量は3㎏です、体積が375cm3とわかっているときの、比重(密度)を計算してみましょう、
解答3
今度はステンレスの重量を体積で割ることによって、その比重(密度)を計算することが可能です。
ステンレスの重量3㎏=3000gであるため、3000 ÷ 375(体積)=8g/cm3がこのステンレスの密度であることがわかりました。
このとき、ステンレスの比重は数値は8であるものの、その単位はないことに気を付けるといいです。
まとめ
ここでは、アルミ二ウム、鉄、ステンレスの体積や密度(比重)から、重量を計算する方法について確認しました。
どのおうな金属であっても、重量計算を行うのであれば、体積と密度を掛け合わせるだけでいいです。このとき、単位変換には注意しましょう。
なお、アルミ二ウム、鉄、ステンレスなどの密度と比重の数値は一致しますが、比重は単位はないことも併せて理解しておくといいです。
重量計算に慣れ、よりデータ処理の効率化をはかっていきましょう。